基督教独立学園高等学校

基督教独立学園高等学校は、山形県西置賜郡小国町にある全寮制のキリスト教系私立高等学校です。キリスト教学校教育同盟に加盟しており、1学年の募集人数は25名と少人数で、男女比はほぼ同数となっています。

学校の概要

本校は、キリスト教無教会主義の創始者である内村鑑三の地方伝道の意志を受け継ぎ、鈴木弼美が1934年に創設した私塾を母体としています。戦後に新制高等学校となり、学校としての信仰的立場は特定のキリスト教の会派には属さない無教会主義です。毎日、朝と夕方に礼拝が行われますが、無教会の慣習に従い、牧師や神父は存在しません。礼拝では生徒と教職員が交替で司会を担当し、日々の生活で感じたことや思ったことを話す「感話」の時間が設けられています。

学園生（生徒たちの自己呼称）は、四季折々の自然に親しみ、夏には川や山で活動し、冬には近隣の山でスキーを楽しむなど、自主的な活動をしています。全国各地から生徒が集まり、生徒と教職員全員が学校敷地内の寮で共同生活を送っています。2010年には旧校舎に併設して新校舎が完成しました。

沿革

1934年：基督教独立学校として設立。
1948年：基督教独立学園高等学校として発足。

教育

全日制普通科のみを設置しており、学習内容は一般的な普通科高校とほぼ同じです。しかし、キリスト教系の学校であるため、キリスト教に関する授業が必修科目として設けられています。教育の特徴としては、労働や作業を重視しており、通常の授業も卒業後の進路に直接つながる内容ではなく、学問的な興味や教養、思考力を深めることに重点が置かれています。

芸術科目では、3年間音楽の授業が行われ、特にコーラスに力を入れています。ただし、コンクールなどへの参加は行わず、学校行事や地域のイベントでコーラスを披露する機会を設けています。

部活動と行事

部活動は学校・寮生活の維持に必要な活動や文化系に限られており、スポーツ系の部活動は存在しません。そのため、大会への出場も行っていません。

修学旅行は、3年次の6月から7月にかけて18泊19日という長期の日程で行われ、訪問先の選定や企画はほとんどが生徒たち自身によって行われます。その他にも年間を通して多くの学校行事があり、それらのほとんどが生徒自身によって計画・運営されています。

主な出身者

上泉洋（医師）
村上龍男（鶴岡市立加茂水族館館長）
井崎義治（千葉県流山市長）
平良夏芽（日本キリスト教団牧師、沖縄反戦活動家）
石川初（慶應義塾大学教授）
金山愛子（敬和学園大学学長）

卒業後の進路

進学や就職のどちらの場合でも、生徒の希望を最大限に尊重した指導を行っています。しかし、学校の教育方針として受験勉強を否定しているため、進学や就職のための特別な授業やコースは設けられていません。多くの生徒が大学などへ進学していますが、具体的な進路先は「自分の進路は自分で考えてほしい」という考えから公表されていません。

姉妹校

プルム農業高等技術学校（韓国）
キリスト教愛真[[高等学校]]
愛農学園農業高等学校

関連情報

山形県高等学校一覧
* 桝本うめ子：独立学校の教師。100歳の高校教師としてドキュメンタリー番組が製作された人物。

外部リンク

基督教独立学園高等学校

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