埼玉アストライア

埼玉アストライア：女子プロ野球の星、その軌跡

埼玉アストライア（SAITAMA Astraia）は、かつて日本女子プロ野球機構（JWBL）に所属していたプロ野球チームです。2013年から2014年までは『イースト・アストライア』、2015年から2021年までは『埼玉アストライア』として、女子プロ野球界に確かな足跡を残しました。

チームの概要と歴史

JWBLは2010年の設立以来、関西地方を中心に活動していましたが、2013年より東日本地域へ本格的に進出。その際、既存の3チームを再編し、東日本・西日本に各2チームを配置しました。この再編において、イースト・アストライアは完全新規のチームとして誕生しました。

2014年まではホームタウンを「東日本全域」としていましたが、2015年からは地域密着型経営を目指し、さいたま市を本拠地とする「埼玉アストライア」として新たなスタートを切りました。しかし、2020年には女子プロ野球の資金難により、チーム名を維持したまま本拠地を京都市へ移転することになりました。

イースト・アストライア時代（2013年-2014年）

初代監督には、西武ライオンズなどで活躍した片平晋作氏が就任。旧京都、旧兵庫、旧大阪の選手に加え、ルーキーを加えた14名でチームが構成されました。中島梨紗選手や中野菜摘選手など、プロ入り前に豊富な経験を持つ選手が多く在籍していました。川保麻弥選手が選手兼任コーチ、川端友紀選手が初代主将を務め、チームを牽引しました。

2013年のシーズンでは、大田秀奈美投手と半田渚投手を軸とした投手陣に加え、川端選手を中心とした強力な打線が機能し、ティアラカップで逆転優勝。年間女王決定戦でも勝利し、見事年間女王に輝きました。川端選手はMVP、首位打者、打点王など数々の個人タイトルを獲得し、チームの躍進に大きく貢献しました。

2014年には、川保麻弥選手が監督に就任。元読売ジャイアンツの辻内崇伸氏が専属コーチとしてチームに加入しました。前期リーグでは優勝を果たしたものの、年間女王決定戦ではウエスト・フローラに敗れ、年間女王の座を逃しました。

埼玉アストライア時代（2015年-2021年）

2015年、チームは本拠地をさいたま市に移し、「埼玉アストライア」として新たなスタートを切りました。この年は年間2位という成績を収めました。

2017年には、岩谷美里選手がMVP、首位打者、本塁打王、打点王など数々のタイトルを獲得し、チームを年間女王へと導きました。磯崎由加里投手も最多勝、最高勝率のタイトルを獲得するなど、投打にわたって選手の活躍が光りました。

2020年には、資金難のため本拠地を京都市に移転。2021年には、選手不足のためチーム活動を休止し、所属選手全員が退団となりました。

埼玉アストライアの主な成績

年間女王：2回（2013年、2017年）
女子野球ジャパンカップ：2回（2017年、2019年）

埼玉アストライアが残したもの

短い活動期間ではありましたが、埼玉アストライアは女子プロ野球界に数々の輝かしい記録と記憶を残しました。多くのスター選手を輩出し、女子野球の発展に大きく貢献したことは間違いありません。彼女たちの活躍は、これからも多くの人々の心に残り続けるでしょう。

埼玉アストライア公式ホームページ【女子プロ野球】

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