埼玉県特別機動援助隊

埼玉県特別機動援助隊（埼玉SMART）

埼玉県特別機動援助隊（通称：埼玉SMART）は、県内で発生する大規模な災害に対し、迅速かつ効率的な対応を行うために編成される専門部隊です。この隊は、埼玉県知事の要請に基づき、消防本部、防災航空隊、災害派遣医療チーム（DMAT）などが連携して活動します。

背景

1995年の阪神・淡路大震災の経験を踏まえ、埼玉県は1996年5月8日に「彩の国レスキュー隊」を創設しました。これは大規模災害時の救助体制を強化する目的で、消防機関と医療機関が連携するもので、初期段階では14の消防本部と医療チーム、埼玉県防災航空隊から211名で構成されていました。しかし、実際の災害での経験から、さらに高度な救助能力が必要とされました。

2006年には、これまでのレスキュー隊を改組して埼玉県特別機動援助隊（埼玉SMART）が設立されました。この新たな部隊は、特別な訓練を受けた救助隊員や先進的な救助機材を備えています。

編成と活動内容

埼玉SMARTは、主に「機動救助隊」と「埼玉DMAT」、「埼玉県防災航空隊」の3つの部門で構成されています。機動救助隊は埼玉県内の7つの消防本部の特別救助隊から成り、これにより専門的な救助活動が可能となります。さらに、特殊な信号を利用した人命探査装置などの高度な資機材も配備されています。

2021年に再編された体制では、県内全ての消防本部の指揮隊、消火隊、救助隊、救急隊が登録されたことにより、埼玉SMARTの組織が強化されました。埼玉県下の消防機関が協力して活動する「消防相互応援協定」に基づき、27の消防本部と22の医療機関が参加しています。

訓練と総合的な取り組み

埼玉SMARTは、年に一度、登録機関および近隣の消防本部が参加する合同訓練を実施しています。この訓練は大規模で、実際の災害に備えた準備を整える重要な機会です。

さらに、災害現場での指揮を円滑に行うため、「SMART指揮隊」も創設され、全体的な指揮を強化しています。指揮隊および機動救助隊の隊員は、 uniformとして紺色と赤を基調としたベストを着用し、視認性を高めています。

まとめ

現在、埼玉県特別機動援助隊（埼玉SMART）は、大規模災害時の効果的な対応を目指し、消防、医療、航空の連携を強化しています。高度な救助能力と専門的な訓練を受けた隊員が、県民の安全を守るために日々努力を続けています。

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