堀田鼎

堀田鼎（ほった かなえ）

生涯

堀田鼎は、1883年9月に福島県安積郡河内村（現在の郡山市）で、堀田喜左衛門の息子として生まれました。彼は、日本の内務官僚として、県知事や台湾総督府交通局総長を歴任した人物です。

学歴と初期のキャリア

1908年、堀田は東京帝国大学工科大学土木工学科を卒業しました。その後、1911年11月には文官高等試験行政科試験に合格し、1912年には東京帝国大学法科大学も卒業しました。これらの学びを通じて、彼は土木工学と法学の専門知識を身につけ、内務省に入省し、土木局に配属されました。

地方行政での活躍

1917年、堀田は山口県内務部土木課長に就任し、地方行政でのキャリアをスタートさせました。その後、東京府や千葉県の理事官などを歴任し、地方行政の実務経験を積みました。1921年には、ジュネーヴで開催された第3回国際労働総会に政府代表随員として参加し、国際的な舞台でも活動しました。1922年には、静岡県警察部長に就任し、警察行政にも携わりました。

その後も、茨城県内務部長、和歌山県書記官・内務部長、愛知県書記官・内務部長など、さまざまな地方行政の要職を歴任しました。これらの経験を通じて、彼は地方行政における幅広い知識と経験を蓄積しました。

県知事としての活躍

1928年6月、堀田は滋賀県知事に就任しました。その後、群馬県知事、千葉県知事を歴任し、県政のトップとして手腕を発揮しました。彼のリーダーシップの下、各県ではさまざまな行政改革や政策が実施され、地方行政の発展に貢献しました。

台湾総督府交通局総長

1932年3月、堀田は台湾総督府に転じ、交通局総長に就任しました。台湾における交通インフラの整備と発展に尽力し、台湾の近代化に貢献しました。彼は、その職務を1936年10月に辞任し、退官しました。

退官後

堀田鼎は、1942年2月24日に亡くなりました。彼の墓所は多磨霊園にあります。

親族

兄には、内務官僚として活躍した堀田貢がいます。

参考文献

歴代知事編纂会編『新編日本の歴代知事』歴代知事編纂会、1991年。
秦郁彦編『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』東京大学出版会、2001年。

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