堂上照

堂上 照（どのうえ てらし）のプロ野球キャリア

堂上照（どのうえ てらし）は1951年6月9日、石川県輪島市に生まれた元プロ野球選手で主に中日ドラゴンズで活躍した投手です。現役当時は「ジャンボ」という愛称で知られており、彼の野球人生は非常に多彩で興味深いものです。彼には息子が二人おり、堂上剛裕と堂上直倫もまたプロ野球選手として名を馳せています。

幼少期からの経歴

金沢高校時代には、後にプロに進む笠間雄二とのバッテリーを組み、強力な打線の一翼を担いました。高校卒業後は、電電北陸を経て、1970年のドラフトで中日ドラゴンズに6位指名で入団しました。投手としてオーソドックスなオーバースローを用い、主に中継ぎ投手として活躍しましたが、時には先発投手としてもチームに貢献しました。

プロ野球選手としての活動

1974年には一軍デビューを果たし、特に印象深いのは、引退試合を行った長嶋茂雄に対して内野フライを打ち取ったシーンです。彼は1976年に初勝利を挙げ、1978年には自己最多の54試合に登板しました。同年にはエース級の投手が故障に苦しむ中で先発ローテーションを守り、9勝を挙げたものの18敗を喫する厳しいシーズンでもありました。オールスターゲームにも出場し、同僚の木俣達彦とのバッテリーも注目を浴びました。

1982年には中継ぎとして以て防御率1.25を達成し、リーグ優勝に大きく貢献。日本シリーズでも中継ぎ投手として4試合に登板しました。1985年には現役を引退し、球団の職員として新たな道を歩み始めました。

現役後のキャリア

彼は引退後、2003年には中日ドラゴンズの寮「昇竜館」の館長に就任し、若手選手を指導する立場となりました。また、「堂上照 昇竜館日記」と題したレポートを連載し、若手選手の成長を見守ってきました。さらに、2007年からは二軍戦中継の解説を定期的に務めるなど、野球界での活動を続けています。2008年には豊田誠佑に寮長職を譲って退団しましたが、その後も名古屋市港区の「練成館」で館長として指導を行っています。

家族とその影響

堂上は長男の剛裕と次男の直倫もプロ野球選手として活躍させました。剛裕は中日ドラゴンズ、直倫は同じく中日でシーズンを終えました。堂上は、息子たちが同じチームでプレイすることは親として複雑な心境だったようで、「別々のチームでプレイして欲しかった」と述懐しています。特に、直倫は高校生ドラフト1巡目で指名された際には、息子の夢を考えつつも複雑な気持ちがあったと語っています。

人物像

堂上照は、投手でありながら打撃能力も高く、試合中には打撃でも結果を残した経験があります。彼は現役時代、時には代打としても起用され、プロ通算で4本塁打を記録しました。彼の教え子や若手選手からはその厳しさと優しさが評価されています。堂上は自身の経験を元に厳しく指導しつつも、子供たちへの愛情を持って接しているという姿勢が伺えます。

このように堂上照の野球人生は、彼自身の努力と周囲の選手への影響、そして家族との絆によって成り立っています。

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