堺港発電所

堺港発電所の概要

堺港発電所は大阪府堺市西区に位置する、関西電力が運営する天然ガス火力発電施設です。1964年に初めて運転を開始し、当初は石油を専ら使用していましたが、その後LNG（液化天然ガス）との混焼に改良されました。老朽化が進んだため、2009年から2010年にかけて大規模な設備更新が行われ、最新の1,500℃級コンバインドサイクル発電方式に変更されました。

発電設備

堺港発電所の発電能力は総出力200万kWに達し、発電方式は1,500℃級コンバインドサイクル方式です。この先進的な技術により、燃料として用いるLNGの熱効率は58.0%という高水準を実現しています。

機器構成

発電所内の各号機は以下のような構造を持っています：

• - 1号機: 定格出力40万kW、ガスタービン出力26万8,100kW、蒸気タービン出力13万1,900kW。営業運転は2009年4月1日から開始。
• - 2号機: 同様に定格出力40万kWで、2009年7月1日に営業運転開始。
• - 3号機: 同様に定格出力40万kWで、2009年10月15日に営業運転開始。
• - 4号機: 同様に定格出力40万kWで、2010年4月28日に営業運転開始。
• - 5号機: 同様に定格出力40万kWで、2010年9月17日に営業運転開始。

これらの発電機器は、地域の電力供給の安定化に大きく寄与しています。

廃止された発電設備

かつて堺港発電所には旧設備も存在しましたが、老朽化により多くの号機が廃止されています。旧設備は以下の通りです：

• - 旧1号機: 定格出力25万kW、重油、原油、LNGを燃料として1964年から2006年まで運転。
• - 旧2号機〜旧7号機: すべて定格出力25万kWで、2006年10月に廃止。
• - 旧8号機: 定格出力25万kWで、1971年から2006年まで営業。

これらの旧設備は、より効率的で環境に配慮した新しい発電方式へと移行するために段階的に廃止されました。

最後に

堺港発電所は、関西地区における重要な電力供給源として機能しており、近代的な技術を駆使した発電所として評価されています。さらに、関西電力はこの発電所を基盤に、持続可能なエネルギー戦略に向けた取り組みを進めている点も特筆すべきです。

堺港発電所は、地域社会にとってなくてはならない存在であり、今後も電力供給の安定に貢献し続けることでしょう。

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