塚原千恵子

塚原千恵子のプロフィールと体操界での歩み

塚原千恵子（つかはら ちえこ）は、1947年8月12日に長崎県で生まれた元オリンピック体操選手であり、後に指導者としても名を馳せる存在です。彼女の旧姓は小田で、長崎県立長崎西高等学校を経て日本体育大学に進学。夫は1968年から1976年にかけてのオリンピックで金メダルを獲得した体操選手の塚原光男であり、子息の塚原直也も2004年アテネオリンピックで体操団体の金メダリストとなっています。彼女の血液型はB型です。

競技者としての経歴

塚原は1967年に全日本学生体操競技選手権大会で個人総合優勝を果たし、同年の全日本選手権でも5位に入りました。さらに、1967年の夏季ユニバーシアードでは女子団体で金メダルを獲得します。彼女は1968年のメキシコシティーオリンピックにも出場しましたが、女子個人総合では19位、女子団体では4位という結果に終わりました。続く1969年には、全日本体操競技選手権、大会の全日本学生体操競技選手権、そしてNHK杯体操選手権で優勝を飾るなど、その実力を証明しました。1970年には第17回世界体操競技選手権でも団体4位入賞メンバーとして活躍しました。

1972年に現役を引退すると、体操選手の塚原光男と結婚。以降は体操指導者としてオリンピックチームのコーチを長年にわたり務め、1976年モントリオールオリンピック、1984年ロサンゼルスオリンピック、1988年ソウルオリンピックでは女子チームリーダーを務めました。2008年には北京オリンピックで体操女子監督としてもその地位を確立しました。また、塚原体操センター副校長や朝日生命体操クラブ女子チーム監督として次世代の選手育成にも尽力しています。

著書

彼女は体操に関する著書も多く持ち、以下のような本がその代表作です。

• - 女子体操競技入門 翔ぶ！舞う！華麗な演技にチャレンジ（1982年、講談社）
• - 熱中夫婦ここにあり！ 体育館は道場だ（1989年、実業之日本社）
• - ウルトラE！こころ アトランタオリンピックへ（1994年、朝文社）
• - 塚原家の金メダル（2005年、新潮社）
• - ビューティー・コア・ストレッチ やせる体操（2007年、小学館）

これらの書籍では体操選手としての経験や指導者としての考え方を伝えています。

パワハラ疑惑と騒動

2018年8月、体操界の騒動が彼女を中心に展開されます。リオデジャネイロ五輪代表の宮川紗江選手が速見佑斗コーチからの暴力を告発し、協会が速見を無期限登録抹消処分にする事態となりました。この際、宮川が塚原夫妻によるパワハラや朝日生命体操クラブへの引き抜きを主張しました。彼女は「五輪に出られなくなるよ」と脅しを受けたとの発言が記録されています。

体操協会はこの問題を受けて第三者委員会を設置し、彼女の発言や行動が不適切であるとして問題提起されます。塚原はこれに対し、発言の背景を説明するも、協会からの信頼を失う結果となりました。最終的にはこの件に関しての処分は下されず、職務停止処分が解除されるに至りましたが、彼女の名声には大きな影響を与えました。

塚原千恵子は体操界に多大なる貢献をした人物であり、その競技者としての経歴や指導者としての活動は、今後も長く語り継がれていくことでしょう。

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