塚本 (大阪市)

塚本：歴史と文化が息づく淀川区の町

1. 地理

塚本は、大阪府大阪市淀川区南西部に位置する、JR神戸線（東海道本線）塚本駅を中心とした住宅地です。西側はJR神戸線の線路を挟んで西淀川区と隣接し、東側は十三地区、北は田川、南は淀川に面しています。なお、歴史的・地理的経緯から、隣接する西淀川区南東部（柏里、歌島、野里など）も広義の塚本と呼ばれることがあり、現在でもその名残が見られます。淀川対岸は北区大淀です。

2. 歴史

古くは「槻本郷（つかもとごう）」と呼ばれ、万葉集にもその名が登場するなど、悠久の歴史を持つ土地です。「槻」は「つか」と読まれた可能性が指摘されています。

神功皇后の三韓征伐の伝承にも塚本は登場します。皇后が当地を訪れた際、里人が柏の葉に載せた餅を献上したことから「柏の里」と呼ばれたり、川の地形から「鼻川」と名付けられたという伝承が残っています。これらの伝承は、隣接する西淀川区の町名「柏里」「花川」にも反映されています。

江戸時代には、現在の淀川区塚本と西淀川区柏里周辺を合わせた地域が摂津国西成郡塚本村として、江戸幕府の直轄地でした。明治時代初期には周辺の村と一時的に行政を合同したのち、独立村となりました。1889年の町村制施行で鷺洲村となり、1911年には町制施行で鷺洲町となりました。

1925年の大阪市第二次市域拡張により、鷺洲町は大阪市に編入され、西淀川区の一部となりました。その後、大正時代までは農村でしたが、大阪市編入前後から住宅地化が進み、1934年の東海道本線電車運行開始と塚本駅設置を契機に、宅地化が加速しました。

昭和初期の区画整理事業を経て、1942年には西塚本町・東塚本町が設定されました。1943年の行政区再編で、東海道本線以東は東淀川区に編入され、西側は西淀川区柏里町に改称されました。西淀川区側の塚本町は、1972～73年の住居表示実施により消滅しました。1974年の東淀川区の区画変更により、現在の淀川区塚本となりました。

3. 人口・世帯数

（2019年9月30日現在）

人口: (具体的な数値は情報がありません)
世帯数: (具体的な数値は情報がありません)

具体的な数値は、公開されている統計データを参照ください。

4. 教育

現在、淀川区塚本には大阪市立塚本小学校があり、中学校区は大阪市立新北野中学校です。西淀川区側の広義の塚本地域は、主に大阪市立柏里小学校・大阪市立歌島中学校区となります。

1877年には塚本村に西成郡第三小学区第十一番塚本小学校が設置されましたが、すぐに廃校となりました。その後、鷺洲村に鷺洲尋常高等小学校の分教場が設置され、これが現在の大阪市立柏里小学校へと繋がります。1949年には大阪市立塚本小学校が開校しました。

5. 交通

JR神戸線塚本駅が地域西端に位置し、東部には阪急電鉄十三駅も徒歩圏内にあります。道路は淀川通と姫島通が東西に走り、大阪シティバスも運行しています。

6. その他

郵便番号：〒532-0026（集配局：淀川郵便局）

7. 参考文献

大阪都市協会『西淀川区史』西淀川区制七十周年記念事業実行委員会、1996年
西成郡鷺洲町役場『鷺洲町史』1925年

8. 関連項目

鷺洲町
塚本 (曖昧さ回避)
スクールランブル (漫画、主人公の苗字の由来)

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