塩谷饒

塩谷饒

塩谷饒（しおや ゆたか、1920年10月19日 - 1996年6月11日）は、日本の文学者・言語学者であり、ドイツ文学・ドイツ語を専門として研究と教育に尽力しました。

生涯

東京で生まれた塩谷饒は、1947年に東京大学文学部独文学科を卒業。その後も研究を続け、1950年には同大学院文学研究科を修了しました。研究者としてのキャリアは、1951年に東京藝術大学美術学部専任講師として始まりました。

1955年、京都大学教養部助教授に就任し、その後教授へと昇進。研究者・教育者として着実にキャリアを重ねていきます。1970年には北海道大学文学部教授として迎えられ、1975年には文学部長に就任。1979年からは北海道大学附属図書館長も兼任し、大学運営にも大きく貢献しました。

1984年に北海道大学を停年退官し、同大学名誉教授の称号を授与されました。退官後も教育への情熱は衰えず、北星学園女子短期大学英文学科教授に就任。1985年には同短期大学の7代学長に就任し、1993年に退職するまで女子教育に尽力しました。

受賞歴

長年の教育・研究活動が評価され、1996年には勲二等瑞宝章を受章しました。

主著

塩谷饒は、ドイツ語教育に関する著書を多数発表しており、多くの学習者に影響を与えました。主な著書として以下が挙げられます。

『単語の知識』白水社　1958年
『ドイツ語発音の研究』三修社　1959年
『基礎ドイツ語入門』前川道介と共編　白水社　1964年
『新編ドイツ文典』三修社　1964年初版/1973年普及版
『ドイツ語入門』大学書林　1967年
『新現代ドイツ語入門』朝日出版社　1968年初版/1970年改訂
『ルター聖書のドイツ語』クロノス　1975年初版/1987年第2版
『オランダ語文法入門』大学書林　1979年初版/1993年第3版
『実践ドイツ文法』川島淳夫と共著　郁文堂　1979年初版/1984年新訂版
『ドイツ語の諸相』大学書林　1988年ドイツ語入門の改題版

これらの著書は、ドイツ語学習者にとって貴重な教材として、長年にわたり活用されています。

塩谷饒は、ドイツ文学・ドイツ語の研究と教育に生涯を捧げ、多くの人材を育成しました。その功績は、日本のドイツ語教育史に深く刻まれています。

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