増田直紀

増田直紀

増田直紀（ますだ なおき、1976年1月19日 - ）は、日本およびアメリカ合衆国を拠点とする数学者であり、複雑ネットワーク研究の分野で国際的に知られています。

略歴

東京都八王子市出身。
東京大学工学部計数工学科を卒業後、同大学大学院で修士号、博士号を取得。博士（工学）。
日本学術振興会特別研究員を経て、理化学研究所脳科学総合センター、東京大学大学院情報理工学系研究科で講師、准教授を歴任。
その後、イギリスのブリストル大学工学部数理工学科上級講師、准教授を経て、現在はニューヨーク州立大学バッファロー校教養科学部数学科教授を務めています。

研究活動

増田博士の専門は、複雑ネットワークの数理モデル解析、社会ダイナミクスのモデリング、同調現象の解析など多岐にわたります。
特に、人のつながりやコンピュータネットワークの構造を理論的に分析し、その応用に関する研究で高い評価を得ています。

海外経験

20代の頃に国際NGO NICEでのワークキャンプに参加したことがきっかけで海外への関心を深め、留学や海外での研究へと繋がりました。
24歳でアメリカに留学するまでは英語も話せなかったそうですが、積極的に海外での活動に参加し、国際的な研究者としてのキャリアを築きました。

著書

増田博士は、その研究成果を広く社会に伝えるため、多数の著書を執筆しています。
一般読者向けには、複雑ネットワークの入門書である『私たちはどうつながっているのか』や、『なぜ3人いると噂が広がるのか』などがあります。
また、研究者向けには、『複雑ネットワークの科学』、『複雑ネットワーク』などの専門書を執筆しています。
さらに、海外での研究生活に関する経験を綴った『海外で研究者になる ― 就活と仕事事情』は、海外でのキャリアを目指す若い研究者にとって貴重な情報源となっています。

主要な著書

• - 『私たちはどうつながっているのか』中央公論新社 (2007年)
• - 『なぜ3人いると噂が広がるのか』日本経済新聞出版社 (2012年)
• - 『海外で研究者になる ― 就活と仕事事情』中央公論新社 (2019年)
• - 『複雑ネットワークの科学』産業図書 (2005年) ※今野紀雄氏との共著
• - 『「複雑ネットワーク」とは何か』講談社 (2006年) ※今野紀雄氏との共著
• - 『複雑ネットワーク』近代科学社 (2010年) ※今野紀雄氏との共著
• - 『A Guide to Temporal Networks』World Scientific (2016) ※Renaud Lambiotte氏との共著
• - 『Temporal Network Epidemiology』Springer (2017) ※Petter Holme氏との共著

受賞歴

増田博士は、その研究業績により、数々の賞を受賞しています。

社会的貢献

増田博士は、研究活動に加えて、科学技術の普及や人材育成にも積極的に取り組んでいます。
講演会やワークショップなどを通じて、一般市民や学生に科学の面白さを伝えています。

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