増穂浦海岸

増穂浦海岸

石川県羽咋郡志賀町に位置する増穂浦海岸は、日本海に面した美しい海岸です。延長は約3〜4kmに及び、海水浴場としても親しまれています。その透明度の高い海水は、波打ち際まで小魚の姿がはっきりと見えるほどです。

海水浴場と景勝地

増穂浦海岸は「日本の水浴場55選」および「日本の水浴場88選」に選ばれており、その美しい景観は訪れる人々を魅了します。また、海岸線に沿って続く松原は「日本の白砂青松100選」にも選ばれており、自然の豊かさを感じさせてくれます。

貝寄せの風と貝殻の宝庫

毎年11月から3月にかけて、日本海から吹く「貝寄せの風」によって、海岸には多種多様な貝殻が打ち上げられます。その数は400種にも及び、和歌浦（和歌山県）や由比ヶ浜（神奈川県）と並び、日本小貝3名所の一つとして知られています。特に「三十六歌仙貝」と呼ばれるサクラガイ、ニシキガイ、ワスレガイ、マクラガイなどの貝殻は人気が高く、貝細工の材料としても利用されています。その他にも、ムラサキイガイ、マシジミ、コメツブガイ、タマツボなどの微小貝も数多く見られます。

世界一長いベンチ

増穂浦海岸の大きな特徴の一つが、全長460.9mに及ぶ長大なベンチです。このベンチは、1987年に地元住民が「日本海に沈む夕日を見てほしい」という思いから、約830人のボランティアの手によって作られました。その長さから、1989年には「世界一長いベンチ」としてギネスブックに掲載されました。記録では、最大1346人が同時に座ったことがあるそうです。毎年8月から11月にかけては、ベンチ周辺がイルミネーションで彩られ、幻想的な雰囲気を楽しむことができます。2020年7月には、ベンチの前に展望デッキが設置され、より美しい景色を眺められるようになりました。

キャンプ場

海岸の背後にはキャンプ場も整備されており、ユニットバス、キッチン、エアコン、布団を備えたケビンやバーベキュー場が利用できます。テントやバーベキュー用品のレンタルも可能で、手軽にキャンプを楽しむことができます。

さくら貝資料館

2022年10月7日には、道の駅とぎ海街道に「さくら貝資料館」が開館しました。ここでは、増穂浦海岸に漂着した300種類の小貝や、貝殻を使ったアート作品が展示されています。

アクセス

鉄道：JR七尾線羽咋駅から「富来行」の路線バスに乗り、「富来」バス停で下車、徒歩約10分。
車：能登有料道路西山ICから約20分。

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