士志の会

士志の会についての詳報

士志の会（ししのかい）は、自民党の政治家である古賀誠が、麻生太郎、平沼赳夫、高村正彦とともに立ち上げた政治グループです。この会のメンバーたちは、1980年の衆議院選挙で初当選した同期生でもあります。

歴史と意義

このグループ名は幕末の「志士」という言葉を借用しています。士志の会は、内部から内閣総理大臣および自由民主党の総裁を輩出することを目指して、相互に協力し合うために定期的に会合を重ねてきました。しかし、古賀自身が他のメンバーを支える姿勢を見せつつも、実質的な権力を手中に収めようとしている動きが伺えました。これは他のメンバーたちとの間に、結束感の薄さを引き起こす要因にもなっています。

士志の会は当初、同世代の中堅議員が集まり、個々の政治力を向上させるための寄り合いの場として機能していましたが、政策的な共通点が希薄であったために、特に際立った結束した動きには至りませんでした。

変遷と影響

2005年に郵政民営化法案が提出された際、平沼はこの法案に反対し、党外に追放される結果となります。一方、古賀は反対派に属していたものの、最終的には棄権する形となり自民党に残ることができました。この際、古賀の党内での影響力は大きく低下しました。実際、この時点から士志の会は一触即発的な状況に直面し、各メンバーの立場は次第にばらばらになり、上手く機能しなくなっていきます。特に、麻生は当時総務大臣および小泉内閣の中心メンバーであり、郵政民営化に賛成する立場をとったことで、ポスト小泉の総裁候補として名前が上がるようになりました。

2007年には、古賀、高村、平沼らが防衛大臣の久間章生と話し合い、士志の会の活動を5人で続けることが合意されました。しかし、その後の自由民主党総裁選挙において、古賀や高村は福田康夫を推し、久間が麻生を支持するという形になり、結局は団結した行動を取ることはありませんでした。2008年には久間、高村、古賀が麻生を支持し、麻生は自由民主党の総裁に就任することになります。

現在のメンバー

士志の会には以下のような重要人物がメンバーとして名を連ねています。

• - 麻生太郎: 自由民主党志公会会長および第17・18代財務大臣。
• - 久間章生: 自民党平成研究会に所属し、初代防衛大臣。
• - 高村正彦: 自由民主党志公会顧問であり、第13代自由民主党副総裁。
• - 古賀誠: 自由民主党宏池会名誉会長である第72代運輸大臣。
• - 平沼赳夫: 自民党所属で初代および第2代経済産業大臣。

士志の会は、今なお政治的影響を持つ一方で、その結束力には課題を抱えています。政治の変化が進む中、このグループが今後どのように進化していくか注目されます。

もう一度検索