変人偏屈列伝

変人偏屈列伝

『変人偏屈列伝』（へんじんへんくつれつでん）は、荒木飛呂彦と鬼窪浩久の二人が手がけたユニークな日本の漫画作品です。この作品では、実際に存在した個性的な人物たちの生涯が描かれています。全6作品が集約された単行本が2004年に集英社からリリースされており、これらは独特の視点から各キャラクターの人生を掘り下げています。

この物語は、それぞれの人物の独特な性格や行動、そして彼らが成し遂げた功績に焦点を当てています。最初の2作品は、10年以上の間隔を空けて発表されたため、作品全体に異なる時代背景が感じられるのが特徴です。特に、コミックスには愛蔵版と文庫版があり、読者は好きな形式で楽しむことができます。

制作背景

本作では、元々全ての作品の原作と作画を荒木飛呂彦が担当する予定でしたが、彼は当時『ジョジョの奇妙な冒険』の連載に忙殺されていました。そのため、最初の4作品では荒木のアシスタントである鬼窪浩久が作画を手がけました。荒木が一貫して関わった『腸チフスのメアリー』は、2021年現在において彼が描いた『ジョジョ』以外の最後の作品となります。

作品リスト

1. エジソンを震えあがらせた大天才 ニコラ・テスラ
発表誌：『スーパージャンプ』1989年6月号、再掲『MANGAオールマン』2001年No.12
原作・構成：荒木飛呂彦 / 作画：鬼窪浩久・藤井伸幸

2. 史上最高！強打製造機 タイ・カッブ
発表誌：『MANGAオールマン』2001年No.10、11
原作・構成：荒木飛呂彦 / 作画：鬼窪浩久

3. 誰も知らない兄弟 コリヤー兄弟
発表誌：『MANGAオールマン』2002年No.2
原作・構成：荒木飛呂彦 / 作画：鬼窪浩久

4. オリバー君を仕掛けた世紀の興行師 康芳夫
発表誌：『ウルトラジャンプ』2003年3月号
原作・構成：荒木飛呂彦 / 作画：鬼窪浩久

5. 未亡人が増築しつづけた謎の館 ウィンチェスター・ミステリー・ハウス
発表誌：『ウルトラジャンプ』2003年8月号
原作・構成・作画：荒木飛呂彦

6. 実在した究極の選択 腸チフスのメアリー
発表誌：『ウルトラジャンプ』2003年9月号
原作・構成・作画：荒木飛呂彦

書誌情報

• - 愛蔵版コミックス（2004年3月19日発売）：ISBN 4-08-782070-X
• - 集英社文庫（2012年4月18日発売）：ISBN 978-4086193504

関連項目

『スティール・ボール・ラン』の序盤には、この作品に関連する描写が見受けられます。特に「ウィンチェスター・ミステリー・ハウス」と「腸チフスのメアリー」に言及されており、作品同士のつながりが感じられます。これにより、『変人偏屈列伝』は荒木飛呂彦の作品世界の中で独特の地位を占めています。

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