外伝ベルサイユのばら

外伝ベルサイユのばら

『外伝ベルサイユのばら』は、宝塚歌劇団によって製作されたミュージカル作品で、原作は池田理代子が手掛け、脚本・演出には植田紳爾が関与しています。この作品は、従来の『ベルサイユのばら』の物語から派生したもので、特に主要な脇役に焦点を当て、フランス革命後の新たな物語を創出しています。

概要

本作は、原作が終了した後の世界を舞台に、新たなキャラクターの視点から物語が展開されます。そのため、既存の漫画設定を無視したシーンが多く含まれており、観客にとって驚きの要素が多い内容となっています。2008年には「外伝三部作」としてジェローデル編、アラン編、ベルナール編が全国で上演されました。次の年には中日劇場でアンドレ編も追加され、さらなる人気を博しました。

上演記録

• - 2008年

- 雪組（ジェローデル編）
全国ツアー：5月17日〜6月15日
併演：ショーファンタジー「ミロワール」
公演場所：大阪、松山、福岡、長崎、北九州、広島、石央、浜松、川口、市川、札幌、相模大野
- 花組（アラン編）
全国ツアー：9月20日〜10月17日
併演：グランド・レビュー「エンター・ザ・レビュー」
公演場所：梅田芸術劇場、埼玉、大宮、群馬、福島、仙台、岩手、青森、秋田、新潟、神奈川、東京都、千葉、愛知、三重
- 星組（ベルナール編）
全国ツアー：11月8日〜12月7日
併演：ロマンチック・レビュー「ネオ・ダンディズム III」

• - 2009年

- 宙組（アンドレ編）
中日劇場：2月1日〜23日
併演：グランド・レビュー「ダンシング・フォー・ユー」
- 花組（アンドレ編）
宝塚大劇場：9月4日〜10月5日
併演：スパークリング・ショー「EXCITER!!」

あらすじ

ジェローデル編

ジェローデルはスウェーデン貴族のソフィアからの愛を秘めながら、フランス貴族としての誇りを持って生きています。革命後、王党派の貴族たちは次々に処刑され、ジェローデルはナポレオンの暗殺を試み失敗します。最終的には、修道院で再会したソフィアの腕の中で息を引き取ります。

アラン編

廃墟の練兵場で妹のディアンヌの亡霊と共に過ごすアラン。彼は革命の日々を振り返り、愛するオスカルへの想いを抱きながら、ナポレオンの下で出世します。しかし、その野心との矛盾に気付いた彼は、死を覚悟で刺客と戦い、命を落とします。

ベルナール編

革命派の新聞記者ベルナールは、盗賊「黒い騎士」として活動。ジャルジェ邸でロザリーと再会し、愛を育むも、アランとジェローデルの暗殺計画に巻き込まれます。ベルナールは生き残り、残された者の役割として、オスカルらの遺志を語り継ぐことを決意します。

アンドレ編

アンドレは幼なじみマリーズと再会することを約束し、ジャルジェ家へ旅立ちます。成長したマリーズは、ブイエ将軍の養女として働きながらアンドレとの再会を楽しみにします。革命の影響が迫る中、アンドレとオスカルは戦死し、アンドレはマリーズに謝罪の品を届けます。

このように、各編はそれぞれ異なる視点でフランス革命を生きた人物たちの運命を描きさまざまな感情を呼び起こします。彼らの愛や友情、悲劇が交錯し、観客の心に深く響くドラマが展開されます。

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