外国人墓地 (函館)

函館外国人墓地の紹介

函館市船見町にある外国人墓地は、函館港の開港以降に亡くなった外国人の方々が埋葬されている場所です。この墓地は通称「外人墓地」とも呼ばれており、函館の歴史における重要な遺産となっています。

歴史的背景

外国人墓地の成り立ちは1854年に遡ります。当時、アメリカのペリー提督が箱館に来航した際、艦隊の水兵2名がここで亡くなりました。彼らが初めてこの地に埋葬されたことが、外国人墓地の始まりとされています。

その後、函館に住む外国人の人数が増加し、亡くなる方も増えました。そして1870年には、開拓使と在函国の5カ国の領事の間で、正式な外国人墓地の設置に関する協定が結ばれました。これがきっかけとなり、現在見ることができる4つの特定の墓地が設置されることになったのです。

墓地の構成

函館山の北側、高台からは函館港を一望できる素晴らしい景観が広がっています。このエリアには、宗教や国籍ごとに分けられた4つの異なる墓地が設けられています。以下にそれぞれの墓地の特徴を紹介します。

プロテスタント墓地

この墓地には、ペリー艦隊の水兵2名の他、イギリス人、ドイツ人、アメリカ人など合計41基の墓が所在しています。多国籍の方々がここで眠っていることが特徴です。

カソリック墓地

フランス人の墓が存在し、その静謐さと歴史を感じさせる風情は、多くの訪問者を惹きつけています。

ロシア人墓地（ハリストス墓地）

ここには初代ロシア領事であるヨシフ・ゴシケーヴィチの夫人を含む、43基の墓があります。ロシア人の歴史的な影響を象徴する場所でもあります。

中国人墓地

中華山荘とも呼ばれ、レンガの塀で囲まれたこの区域には、23基の墓があります。ここもまた、函館の国際的な背景を物語っています。

アクセス方法

函館まで訪れる際は、公共交通機関を利用するのが便利です。函館市電の「函館どつく前」駅から徒歩で20分程度、函館バスの「船見町」停留所からは徒歩3分と、非常にアクセスしやすい立地にあります。ただし、駐車場は設けられていないため、車での訪問は不便かもしれません。

まとめ

外国人墓地は、ただの墓地ではなく、幕末の歴史や多文化が交差する函館の証でもあります。訪れることで、日本の歴史の一端を感じることができ、函館の魅力を再発見できるスポットです。観光の際には、ぜひ足を運んで、歴史の重みを体感してみてはいかがでしょうか。

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