外国人登録令

外国人登録令（昭和22年勅令第207号）は、第二次世界大戦後の混乱期において、日本に在留する外国人の登録制度を定めた法令です。ポツダム緊急勅令に基づき制定された一般法令であり、その短い期間にもかかわらず、日本の外国人政策において重要な役割を果たしました。

1947年5月2日に公布され、一部を除き即日施行されました。この時期は、日本国憲法の施行前日であり、大日本帝国憲法下で公布された最後の勅令（ポツダム勅令）の一つです。公布の背景には、連合国軍最高司令官総司令部（GHQ）の占領下における外国人管理の必要性がありました。

外国人登録令は、1952年4月28日に廃止されました。この日は、日本国との平和条約が発効し、日本の占領が正式に解かれた日です。平和条約の発効に伴い、外国人登録令は役目を終え、外国人登録法へと引き継がれることになりました。

この勅令の特筆すべき点として、台湾人および朝鮮人の扱いがあります。同令では、「台湾人のうち内務大臣の定めるもの及び朝鮮人は、この勅令の適用については、当分の間、これを外国人とみなす」と規定されました。この規定により、これらの人々は、法的に外国人として扱われることになり、様々な面で影響を受けました。1952年4月28日には、これらの人々は平和条約国籍離脱者となり、その法的地位はさらに複雑化しました。

外国人登録令は、日本国憲法の施行に備えて制定され、GHQ施政下の日本国内における在留外国人政策の根拠法令として運用されました。しかし、講和の発効と占領解除に伴い、その役割を終え、外国人登録法附則第2項により廃止されました。この法令は、戦後の日本における外国人管理のあり方、そして台湾・朝鮮出身者の法的地位を考える上で、重要な歴史的意義を持っています。

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