夢の吹く頃

夢の吹く頃

『夢の吹く頃』は、シンガー[[ソングライター]]であるさだまさしが1989年1月25日にリリースした14枚目のオリジナルアルバムです。また、このアルバムからは1988年10月25日に発売されたソロ30枚目のシングルも派生しています。これはさだにとって、重要な転機を迎えた作品となりました。

アルバムの特徴

本作は、さだがアレンジャーとして服部隆之を初めて迎えた記念すべきアルバムです。服部はこの作品が初期の仕事の一つとなります。また、アルバムタイトルが収録曲から取られている点も特筆されます。さだが妹の佐田玲子と共演した初めてのデュエット曲を含むこのアルバムは、彼の音楽活動の幅を広げるきっかけともなりました。

アナログ盤の需要が減少する中、さだのこのアルバムを最後に、LPとCDの同時発売は終わり、以降の作品はCDのみとなりました。

収録内容

本アルバムに収録されている楽曲は以下の通りです：

1. ETERNALLY
この曲は、愛する人に永遠に愛し続けることを誓う女性の心情を描いています。ライナーノートでは、曲の出発点がさだの小学生時代に遡ることや、ディズニーの音楽をイメージしていることが語られています。

2. 雨の夜と淋しい午後
別れた愛人を思い出す男性の感情を表現した楽曲です。この曲は2001年にリリースされた『夏・長崎から』でも再登場し、後にバンド「チキンガーリックステーキ」にもカバーされました。

3. 昨日・京・奈良、飛鳥・明後日
さだの中学時代の修学旅行を基にした作品で、各地の名所が訪れられます。この曲はエッセイ『美しき日本の面影』にも詳細に記されています。

4. 理・不・尽
親しい人がそばにいるのに感情が高まらない男性の心情を描いています。この曲は『夢の吹く頃』のカップリング曲でもあります。

5. 夢の吹く頃
希望と努力の重要性を歌った楽曲で、1988年のドラマ『五稜郭』の主題歌としても知られています。

6. 二軍選手
売れない歌手とプロ野球選手の友情をテーマにした曲です。

7. マグリットの石
現代社会に警鐘を鳴らす内容で、常識に縛られず自分の道を進む大切さを伝えています。

8. 紫野
別れた女性に対する懐かしさと後ろめたさを込めた曲です。

9. あなたを愛したいくつかの理由
互いの気持ちは分かっているものの、元の関係には戻れない男女の心理を描いています。佐田玲子とのデュエットがあります。

10. 天狼星に（シリウスに）
家族に告げずに旅立つ女性の心情が表現されており、発表当初は一部誤解を生むこともありました。

ミュージシャンの参加

このアルバムではさまざまな優れたミュージシャンが参加しており、音楽の質が高められています。ヴォーカルには佐田玲子が、さらにはシンセサイザーやギター、ドラム、サキソフォンまで、多様な楽器が加わり、独自の音世界が作り上げられています。

シングルの概要

シングル「夢の吹く頃」は1988年10月25日、フリーフライトよりリリースされ、同年のドラマ『五稜郭』の主題歌としても使用されました。アレンジャーには服部隆之が起用され、彼のデビュー作品となりました。これにより、さだまさしの音楽だけでなく、周囲のアーティストにも新たな風が吹き込まれることになりました。

すべての楽曲がさだまさしによって作詩・作曲され、服部隆之が編曲を担当しています。アルバム『夢の吹く頃』は、多くのリスナーに愛され続けいる名作となっており、さだの音楽の重要な一部を構成しています。

もう一度検索