夢見る古都

夢見る古都

『夢見る古都』（ゆめみること、Romance of an Ancient Dreaming City）は、星野リリィによる日本のファンタジー漫画作品です。掲載誌の休刊により未完となりましたが、その独特な世界観と美しい絵柄で、多くのファンを魅了しています。

あらすじ

魔法が大好きなゴエティメア王国の王女・オリガは、求婚者たちに難しい課題を与え、結婚を先延ばしにしていました。ある日、魔法の宝物である「金のサークレット」を身につけたことで、異世界へと迷い込みます。

そこは、褐色の肌をしたアベドという姫が暮らす世界。二つの世界には奇妙な符合点があり、オリガとアベド、そして二つの世界の関係が徐々に明らかになっていきます。

登場人物

オリガの世界

オリガ
本作の主人公。ゴエティメア王国の第一王女。魔法を愛し、魔法の宝物を求めて城を抜け出すなど、周囲を困らせることも。
ジョット
オリガの親衛隊長。オリガの幸せを第一に願っています。
国王
ゴエティメア王国の国王で、オリガの父親。
ドゥニーゼ
ゴエティメア王国の妃で、国王の後妻。オリガの義母。
クロティルデゾーエ
魔法使い。少年のような姿をしています。
ドラベラ
魔法使いで、クロティルデゾーエの弟子。
ニカノル
王妃の故国の貴族。オリガの夫候補として呼び寄せられましたが、オリガがアベドの世界で出会った覆面の男に似ています。
ハーゴ
近衛隊長。
クレイオ
近衛隊の一人。
ドルセド一座
歌姫、踊り子、火吹き男、曲芸師などで構成される一座。
巻き毛の女
時折オリガやジョットの前に現れる、幻想的な容貌の女性。

アベドの世界

オリガが金のサークレットを額に付けた時に見ることができる異世界。オリガの世界に存在する宝物と同じものが存在します。

アベド
褐色の肌を持つ姫。金のサークレットを額に付けています。見知らぬ王に嫁がされる運命にあります。
覆面の男
自称「オリガを守る者」。
リオロア
アベドが魔法の宝物で現れさせた人魚。

用語

金のサークレット
異国の夢を見せてくれる魔法の宝物。異世界では長い時間に感じられますが、現実世界では瞬き程度の時間しか経過していません。
ガルディエゴ魔法都市
かつて魔法の力で動いていた美しい都。作中では、老人から子孫へと語り継がれる「過去のおとぎ話」として登場します。
開かない宝石箱
オリガの世界でもアベドの世界でも開かない謎の宝石箱。クロティルデゾーエの過去の回想シーンで、開けることができた時に友人らしき男が開ける場面があります。「世界すら手に入る魔法」が眠っていると言われています。

書誌情報

Fx COMICS（太田出版）より刊行
2008年8月8日初版発行
ISBN 978-4778320669

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