大いなる決闘

大いなる決闘（The Last Hard Men）

『大いなる決闘』は、1976年にアメリカで製作された西部劇であり、ブライアン・ガーフィールドの著作を基にした物語です。本作は、アメリカ建国200周年という歴史的な年に公開され、アリゾナ州を舞台にした緊迫したストーリーが展開されます。映画は、逃げた囚人たちとそれを追う元保安官の戦いを中心に描かれており、観客を引き込む要素が数多く見られます。

あらすじ

物語は1909年のアリゾナ州から始まります。ここでは、鉄道建設のために集められた囚人たちが、厳しい環境の中で働いていました。脱獄を果たしたのは、インディアンの血を引く凶悪な殺人犯プロボです。彼は、七人の囚人を従え、先に自分を逮捕した元保安官のバーゲードに復讐を誓います。バーゲードは、スーザンという一人娘と二人三脚で暮らしており、彼女を守るため何が何でもプロボを捉えなければなりません。

バーゲードは、新聞でプロボの脱走を知り、後任の保安官メイと共に行動することを決めます。彼は復讐心を抱くプロボに対抗するため、金貨を狙った罠を仕掛けます。バーゲードは、スーザンにプロボとの因縁を語り、彼がなぜ復讐に執着するのかを伝えます。その結果、スーザンは父の安全を心配しつつ、バーゲードの決意に理解を示します。

しかし、バーゲードの思惑はすぐにプロボに看破され、スーザンが誘拐されてしまいます。事態を把握したバーゲードは、メイたちを振り切って追撃を始めます。追跡には、スーザンの恋人であるハルも加わりますが、バーゲードは初めは彼の参加を渋ります。しかし、ハルの決意を理解し、共にスーザンを救うための戦いに挑むことにします。

一方、プロボの手下たちは、復讐のための行動に乗り気ではありませんが、報酬の言葉に心を惹かれて協力することになります。彼らはインディアン居留地に向かい、インディアンの助けを得てバーゲードを待ち構えますが、事態は思い通りには進みません。バーゲードはインディアンと接触するも、プロボに買収されたインディアンたちの協力を得られず、再び苦境に立たされます。

バーゲードとハルは、プロボの居場所を探り続ける中で、彼らを倒すための作戦を練ります。しかし、プロボは過激な手段に出て、スーザンに危害を加えようとします。怒りに駆られたバーゲードは、彼を追い詰めるが、逆に重傷を負ってしまいます。

物語は、バーゲードとプロボの壮絶な対決を通じて、復讐と家族の絆、勇気をテーマに描いています。緊迫感あふれるストーリー展開と、キャラクター同士の絡み合いが観客の心をつかみます。

キャストとスタッフ

本作の監督はアンドリュー・V・マクラグレンが務め、製作にはラッセル・サッチャーとウォルター・セルツァーが名を連ねています。また、脚本にはブライアン・ガーフィールドとガードン・トゥルーブラッドが参加し、魅力的なキャラクターたちを生み出しました。音楽はジェリー・ゴールドスミスが担当し、映画の雰囲気を一層引き立てています。

『大いなる決闘』は、単なる西部劇にとどまらず、人間ドラマとしても非常に深い作品であり、観る者に多くの感情を呼び起こします。

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