大アルカナ

大アルカナ（Major Arcana）

大アルカナは、78枚からなるタロットカードのうち、特に重要な22枚のカードを指します。これらのカードは、個々に象徴的な絵柄が描かれており、さまざまな意味合いがあります。大アルカナはタロットを占いや自己探求の道具として使用する上で、特に重要な役割を果たしています。

アルカナの語源と歴史的背景

「アルカナ」はラテン語の「arcanum」の複数形で、元々は「隠されたもの」や「秘密」を意味する言葉です。タロットが神秘的なものと見なされるようになった19世紀以降、この言葉が用いられるようになりました。そのため、タロット占いにおける大アルカナは、深い意味やメッセージを持つカードとして位置づけられています。

カードの構成と地域差

大アルカナには、22枚のカードが含まれ、「愚者」がその中でどの位置を占めるかについては地域によって意見が分かれます。フランスでは「愚者」は独立したカードと見なされますが、オーストリアなどの中央ヨーロッパでは、22番目の切り札とされています。このような違いは、カードの解釈や使用法に影響を与えます。

また、「星」から「世界」にかけての5枚のカードは「アリエ」と呼ばれ、特に強力なカードとされ、その神秘性が強調されます。

ヘブライ文字との関連

大アルカナが22枚であるため、これをヘブライ文字の22文字やセフィロトの経路と関連づける見方が存在します。しかし、その解釈にはさまざまな説があり、一律の理解は難しいのが現状です。これらの神秘的なつながりを深く探ることも、タロットの学びの一部とされています。

意味の解釈と順番

大アルカナのカードは多様な解釈と並びがあり、特にウェイト版タロットでは特有の順番が用いられています。アーサー・エドワード・ウェイトは、カードの番号を入れ替えたことで有名ですが、実際にその入れ替えを初めて行ったのは彼ではありません。それでも、ウェイト版の影響により、英語圏を中心に広まり、旧来のマルセイユ版タロットとは異なる二つの流派が形成されました。

「愚者」のカードは特に不思議な存在で、番号が振られないか、あるいは22番として扱われることがあります。フランスのエッティラは愚者を78番とし、パピュスは愚者を21番、世界を22番としました。最近では、愚者が0番とされることが多いですが、さまざまな位置づけが存在します。

結論

大アルカナはタロット占いにおいて深い意味を持つ重要な要素です。各カードの解釈や並び順には多くの説がありますが、何よりその神秘的な美しさと象徴性が、大アルカナの魅力を引き立たせています。タロットカードを用いた占いや自己探求の旅において、この大アルカナが持つメッセージを理解することは、非常に貴重な経験となるでしょう。

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