大井川港

大井川港について

大井川港（おおいがわこう）は静岡県焼津市に位置する市営の地方港湾です。港湾の管理は大井川港管理事務所が行っており、主に石油を取り扱っています。その貨物取扱量は静岡県内でも3位を誇ります。また、2014年11月7日には「みなとオアシス」に登録され、特に大井川港港湾会館を中心とした交流拠点としても注目されています。

地理

大井川港は、大井川の河口の左岸に位置し、駿河湾に面しているため、海とのアクセスが容易です。この地理的条件は、港の発展に寄与してきました。

歴史

大井川港の歴史は1960年に遡ります。この年、大井川左岸河口に砂利運搬港の建設を計画する大都工業株式会社と町の間で契約が締結され、港湾建設に向けて動き出しました。1962年には、静岡県によって港湾区域の認可が下り、続いて1963年には海運建材株式会社が設立されました。

正式な建設認可が受けられたのは1963年7月19日で、この年の8月18日に起工式が行われました。そして1964年3月には、一番船「東邦丸」が入港し、同年11月には第一期工事が終了しました。翌1965年5月20日には、町営の大井川港が開港され、地域の発展に貢献しています。

初の外国貨物船の入港は1977年であり、これ以降も港の機能は着実に増大しました。1980年には、海岸堤防や緑地公園が整備されました。2008年には、焼津市との合併により市営港として新たな一歩を踏み出します。

土地取得問題

大井川港の設立には特異な経緯があります。当初、港がある海面は、民間の砂利販売業者である海運建材株式会社が所有していた陸地から砂利を採取し、その結果形成された湾状地形を利用して築港が行われました。これにより、約10億円をかけて整備され、旧大井川町に寄付されましたが、当初の土地所有に関する異議もありました。

特に、海運建材が寄付の際に陸地であった土地の代金を町に請求したことが問題となり、町は海底面は土地ではないとの見解を示しました。その結果、公有の港でありながら、湾内の海底に私有地が残るという特異な事態が生じました。

2008年の合併後、新しい市長はこの問題を解決するため、当時の海底面の所有権について見直しを進めました。その結果、約2400万円で業者から海底面を購入することとなり、最終的に市が面積を減少させる珍しい状況が報告されました。

まとめ

大井川港は地域の経済に大きく寄与してきた港湾であり、今後もその機能や役割の充実が期待されます。また、地元との連携を強化しながら、中長期的に利用者のニーズに応える港であり続けることが求められています。

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