大分県道604号梶寄浦佐伯線

大分県道604号梶寄浦佐伯線：リアス式海岸を縫う道

大分県道604号梶寄浦佐伯線は、大分県佐伯市を東西に貫く一般県道です。佐伯市鶴見地区の梶寄浦漁港から、佐伯市街地（国道388号交点）までを結ぶ路線で、変化に富んだ地形と美しい海岸線を特徴としています。

海と山に抱かれた道：ルートと周辺環境

この道路は、鶴見半島の北側を走行し、九州最東端の鶴御崎灯台があるミュージアムパーク鶴御崎へのアクセス道路としての役割も担っています。ルートの大部分は、日豊海岸国定公園および豊後水道県立自然公園内に位置し、豊かな自然に囲まれたドライブを楽しめます。

起点である梶寄浦漁港からミュージアムパーク鶴御崎までは市道ですが、県道への昇格も検討されています。沿道には、下梶寄海水浴場や中越海水浴場といった海水浴場、水の子島海事博物館、ミュージアムパーク丹賀（丹賀砲台跡）など、観光スポットも点在しています。佐伯市鶴見の中心地である松浦地区や沖松浦地区、そして佐伯市街地へのアクセスにも利用されます。

トンネルと急カーブ：変化に富む地形

かつては、峠越えの狭隘区間が存在していましたが、新有明トンネルや吹灘ふれあいトンネルの開通により、大幅に改善されました。しかし、起点付近や旧佐伯市内の一部区間は、1～1.5車線の狭い区間が残っており、現在も整備が進められています。

リアス式海岸沿いの道路であるにもかかわらず、トンネルの数は比較的少なく、海岸線に沿って急カーブが連続する区間もあります。そのため、運転には注意が必要です。

交通事情と今後の整備計画

佐伯市鶴見地区と佐伯市街地間の連絡には、これまで県道615号松浦米水津線と県道501号色宮港木立線を経由するルートが主要な手段でした。しかし、吹灘ふれあいトンネルの開通により、吹浦を経由する県道604号線の利便性が向上しました。

現在、旧佐伯市内を流れる番匠川沿いの区間は未改良であり、河川氾濫対策と合わせて道路整備が検討されています。将来的には、番匠川河口に橋を架ける計画があり、これが実現すれば、国道388号の混雑を回避し、鶴見地区と市街地間の交通がさらに円滑になることが期待されています。

主要な道路施設

この道路には、複数のトンネルが設置されています。代表的なものは以下の通りです。

女郎崎トンネル（延長121m）
丹賀トンネル（延長260m）
広浦トンネル（延長332m）
中浦トンネル（延長304.5m）
新有明トンネル（延長888m）
吹灘ふれあいトンネル（延長682m）

これらのトンネルは、道路の安全性と利便性の向上に大きく貢献しています。

まとめ

大分県道604号梶寄浦佐伯線は、美しい海岸線と豊かな自然、そして歴史的な建造物を楽しめる魅力的な道路です。現在も整備が進められており、今後ますます利便性が高まることが期待されます。ドライブや観光で訪れる際は、安全運転を心がけてください。

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