大南 (武蔵村山市)

大南（おおみなみ）

大南（おおみなみ）は、日本の東京都武蔵村山市に存在する地名です。現在の行政区分としては、大南一丁目から大南五丁目に細分化されており、この地域の郵便番号は208-0013となっています。

地理

この地域は、武蔵村山市の南東部に広がり、主に穏やかな住宅地としてその土地が利用されています。地理的な境界としては、北側で緑が丘や学園といった同じ武蔵村山市内の地域と接しています。東側では、市境を越えて東大和市の上北台および桜が丘といった地域と隣接しています。さらに南側では、立川市の柏町や砂川町といった地域と境界線を接しており、西側は武蔵村山市内の榎地域と隣り合っています。

地価

大南は、その利便性や居住環境から、武蔵村山市内においても特に地価が高い地域として知られています。2015年（平成27年）1月1日に実施された公示地価調査の結果によれば、大南五丁目10番3の地点で1平方メートルあたり15万2000円という価格が示されました。この価格は、当時の武蔵村山市における住宅地の最高価格でした。

歴史

大南の土地には、過去において重要な役割を担った施設が存在しました。特に第二次世界大戦中の1938年から1945年にかけての期間、現在、湖南衛生組合湖南処理場や大南公園が位置する周辺一帯に、東京陸軍航空学校が置かれていました。この学校は、1943年には東京陸軍少年飛行兵学校と改称され、戦時下の航空機搭乗員育成に関わる施設として機能しました。戦後、これらの軍事施設跡地は、公園や公共施設の用地として再利用され、地域の景観を形成する要素となっています。

交通

地域の主要な交通路としては、東京都道55号所沢武蔵村山立川線が挙げられます。この都道は、地元ではかつて「日産通り」という通称でも呼ばれており、地域住民の日常生活における移動や、周辺地域との接続において重要な役割を果たしています。

施設

大南地域内には、住民の教育、生活、交流を支える多様な施設が立地しています。教育施設としては、初等教育機関である武蔵村山市立第七小学校や、小中一貫教育を実践する武蔵村山市立小中一貫校大南学園第四中学校があります。また、高等教育の場としては、東京都立上水高等学校や拓殖大学第一高等学校が位置し、多くの生徒が通学しています。幼児教育施設も充実しており、むらやま幼稚園、れんげ武蔵保育園、めぐみ保育園、みらい保育園、ひまわり保育園など複数の保育施設が整備されています。

公共サービス関連では、地域住民の集会や活動に利用される大南地区会館や、環境衛生に関連する湖南衛生組合湖南処理場があります。商業施設としては、食料品などを扱うさえき大南食品館が日々の買い物に利用されており、娯楽や交流の場としてシダックスプラザ武蔵村山クラブも立地しています。また、緑豊かな憩いの空間として、UR都市機構によって整備された玉川上水エステート内に位置する大南公園があり、住民に親しまれています。地域における郵便サービスは、武蔵村山大南郵便局が担っています。

これらの施設は、大南が単なる住宅地であるだけでなく、教育、生活、地域活動の中心としての機能も併せ持つ地域であることを示しています。

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