大南町

大分市大南地区：歴史と変遷

大分市大南地区は、かつて大分県大分郡に存在した大南町を起源とする地域です。本稿では、大南町の歴史、行政機関の変遷、交通、そして著名な出身者などを紹介します。

大南町の成立と合併

明治22年（1889年）の町村制施行により、戸次村、判田村、河原内村、竹中村、吉野村が誕生しました。その後、幾度かの合併を経て、明治40年（1907年）には河原内村と竹中村が合併して新たな竹中村が成立、大正10年（1921年）には戸次村が町制施行し戸次町となりました。

昭和29年（1954年）3月31日、戸次町、判田村、竹中村、吉野村の4町村が合併し、大南町が誕生しました。この合併により、大南町は新たな行政区域として出発することとなります。大南町は、豊かな自然と歴史に彩られた地域として発展を遂げていきました。しかし、その歴史は長くは続きませんでした。

昭和38年（1963年）3月10日、大南町は大分市、鶴崎市、大分町、大在村、坂ノ市町と合併し、新たな大分市の一部となりました。これにより、大南町は消滅。旧大南町の区域は、現在の大分市南部に位置し、「大南地区」として親しまれています。

行政機関の変遷：大南支所の移転

大南地区には、大分市役所の支所として大南支所が設置されています。昭和2年（1927年）に建設された旧大南町役場の庁舎を、当初は大南支所として使用していました。その後、昭和48年（1973年）8月5日には、約200m大分寄りへと新築移転。そして、平成23年（2011年）3月22日には、大南市民センター内に移転し、現在に至っています。この移転は、市民サービスの向上と利便性向上を目的としたものでした。

交通：豊肥本線と地域の繋がり

大南町消滅直前には、日本国有鉄道（国鉄）豊肥本線が地域の交通を担っていました。中判田駅と竹中駅が、大南町内の主要な駅として利用されていました。豊肥本線は、大南町と周辺地域を繋ぐ重要な交通手段であり、地域の経済発展にも貢献していました。現在でも、豊肥本線は多くの住民にとって重要な交通手段として機能しています。

著名な出身者

大南地区からは、多くの著名な人物が輩出しています。その中でも、シンガーソングライターの南こうせつ氏は、旧竹中村出身として広く知られています。南こうせつ氏の活躍は、大南地区の誇りとなっています。

まとめ

大南地区は、歴史と自然が調和した地域です。昭和38年の合併によって大分市の一部となりましたが、その歴史的経緯や独特の文化は現在も大南地区に息づいています。大南支所の移転や豊肥本線の役割など、行政や交通面での変遷も、大南地区の歴史を理解する上で重要な要素となっています。今後とも、大南地区は、大分市南部を代表する地域として発展していくことでしょう。

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