大和田明

大和田 明

大和田 明（おおわだ あきら、1934年3月21日 - 2001年3月4日）は、茨城県西茨城郡友部町（現在の笠間市）出身の元プロ野球選手であり、1950年代後半から1960年代にかけて活躍しました。彼は主に外野手としてプレイし、一時期捕手としての出場経験もあります。1965年には登録名を大和田明良に変更しています。

経歴

大和田は茨城高等学校で野球に取り組み、1950年の秋季関東大会県予選では準決勝まで進出しましたが、水戸商に敗れました。続く1951年の夏の甲子園県予選でも準決勝で水戸一高に敗北し、学校を卒業後は高崎理研を経て、1955年に西鉄ライオンズに入団しました。

彼のプロキャリアは波乱に満ちており、入団早々の1955年9月16日、毎日オリオンズ戦で捕手として試合に出場するも、サヨナラ負けを喫するという悔しい経験をします。監督の三原脩から気性の激しさから敬遠され、二軍での生活が続いた彼でしたが、1957年オフに偶然広島カープの監督・白石勝巳と出会い、金銭トレードで広島に移籍することが決定しました。

広島に移籍後、大和田はその才能を開花させ、1958年にはレギュラー外野手として定着しました。彼は4月17日の巨人戦で四番打者として迎えられ、初めて規定打席に到達し、打率.234、14本塁打を記録しました。さらに1959年にはサイクルヒットを達成し、同シーズンで23本塁打、79打点をマーク。これにより、彼はベストナインに選出される栄誉を得ました。

その後も主力選手としての地位を確立し、1963年には自己最高の打率.291を記録しました。この時期、オールスターゲームにも4度選出されるなど、彼の活躍は広島カープに欠かせないものでした。しかし、1965年から成績は下降し、1967年には南海ホークスに金銭トレードで移籍。1968年には打率1割台にとどまり、監督交代も影響して現役引退を決断しました。

引退後の活動

引退後、大和田は府中町でスナック「大和田」を開店しましたが、5年で閉店。その後はゴルフのアシスタントプロとして三滝ゴルフセンターで勤務しましたが、厳しいトレーニングの影響で体重が減少し、退職。広島市内でゴルフショップを開店し、後にはレッスンプロの資格を取得しました。しかし、アマチュア復帰を目指すかたわら、2001年3月4日に病気により66歳でこの世を去りました。

人物

彼は広島カープ時代にチームメイトから「ボス」と呼ばれるほど、気性が激しく、そのプレースタイルは観客を楽しませました。特に三振した際の振る舞いが印象に残り、ヘルメットを投げ捨てたりバットを叩きつける姿勢は、当時の日本人選手としては異色でした。また、「自分は三原監督に嫌われ西鉄を追い出された。今に見ていろ。必ず報いてやる！」という強烈な発言も有名です。

主な記録

大和田は歴史的な節目として、1965年7月29日に1000試合出場を達成しました。また、1959年6月20日にサイクルヒットを達成し、オールスターゲームには4回出場しました。彼の背番号は、1955年から1957年は56、1958年から1967年は8、1968年には7でした。

彼の足跡は今もなお多くのファンに語り継がれています。

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