大和田正海

大和田 正海

大和田 正海（おおわだ まさみ）氏は、1949年8月31日に神奈川県で生まれ、2025年3月22日に永眠した元プロ野球選手です。現役時代のポジションは主に捕手でした。

来歴

神奈川県で育った大和田氏は、高校野球の名門として知られるPL学園高校に進みました。高校卒業後、すぐにプロの世界へ進むのではなく、出原商店という実業団チームを経て、野球を続けました。プロ野球入りのきっかけは、一般的なドラフト会議を経由したものではなく、テスト入団という形でした。

1971年、当時のパシフィック・リーグに所属していた阪急ブレーブスの入団テストに合格し、プロ野球選手としてのキャリアをスタートさせました。テスト生としての入団は、本人の努力と実力が認められた結果と言えるでしょう。

阪急ブレーブスでプロの第一歩を踏み出した大和田氏ですが、1972年のシーズン終了後、当時のプロ野球で行われていた選手移籍のための制度である選抜会議、通称トレード会議の対象となりました。これにより、セントラル・リーグに所属する阪神タイガースへの移籍が決定しました。選手が球団の枠を超えて移籍する機会が限られていた時代において、選抜会議は貴重な選手交流の場であり、大和田氏もその制度を通じて新たな所属球団を得ることになりました。

阪神タイガースに移籍後も、プロの世界で活動を続けましたが、1975年をもって現役を引退することを決断しました。プロ入りから引退までの期間は比較的短いものでしたが、二つの異なる球団でプレーする経験を積みました。

プロ野球選手として

プロ野球選手としての主なポジションは捕手であり、守備の要としての役割が期待されました。しかし、プロの公式戦においては、記録に残る範囲では、一塁手として先発出場した試合があります。これは捕手としての出場機会に恵まれなかったことを示唆しているかもしれません。

公式戦におけるプロ初出場および初先発の記録は、阪神タイガースに在籍していた1974年7月27日、札幌市円山球場で行われたヤクルトスワローズとの対戦でした。この試合で、大和田氏は6番・一塁手として先発メンバーに名を連ねましたが、これは打線の並びや相手投手との兼ね合いから、攻撃的な布陣を敷くための一時的な措置である「偵察要員」としての起用でした。そのため、実際に打席に立つことなく、1回裏の自チームの攻撃が始まる前に、控えの内野手であった和田徹選手と交代し、ベンチに退いています。偵察要員という形でプロ初出場・初先発を記録したのは、選手個人の成績としては珍しいケースと言えます。

現役時代の年度別打撃成績および守備成績に関する詳細な公式記録は、一般的にNPBの公式サイトなどで確認できますが、大和田氏の出場機会が限定的であったため、特筆すべき成績を残すには至らなかったようです。

背番号

プロ野球人生において、背番号は所属球団と時期によって変更されています。

阪急ブレーブスに在籍した1972年は、背番号「59」を着用しました。
阪神タイガースに移籍後の1973年から引退する1975年までは、背番号「33」を着用しました。球団が変わる際に背番号が変わることは一般的であり、新たな番号でキャリアを続けました。

まとめ

大和田正海氏は、PL学園高校からテスト入団でプロ入りし、選抜会議を通じて球団を移籍するなど、特徴的なキャリアを歩んだプロ野球選手でした。短い現役生活ではありましたが、阪急ブレーブスと阪神タイガースという歴史ある二つの球団に名を刻みました。捕手としての登録が主でしたが、記録上は偵察要員としての一塁手での先発出場という珍しい記録も残しています。プロ野球を離れた後の活動については詳細は明らかではありませんが、野球人生を通じて経験したことは、その後の人生に活かされたことでしょう。神奈川県出身のプロ野球選手として、そのキャリアは記録に残されています。

関連項目

• - 神奈川県出身の人物一覧
• - オリックス・バファローズの選手一覧（阪急ブレーブスの後継球団）
• - 阪神タイガースの選手一覧

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