札幌市円山球場

札幌市円山球場

札幌市円山球場は、北海道札幌市中央区宮ケ丘に位置し、円山公園内にある野球場です。この球場は札幌市が所有しており、指定管理者として札幌市スポーツ協会がその運営を行っています。

歴史

札幌市内で初めて造られた野球場は1918年に開かれた北海道博覧会の跡地に設けられたものでした。その後、市街地の西側、札幌神社に近い場所に1934年に外苑球場として竣工しました。1935年からは市に移管され、現在の名称、札幌市円山球場と改められました。この時から高校や大学、社会人の野球大会が開催されるようになり、プロ野球の試合も数多く実施されています。

戦中は球場が兵器生産に回され、施設が収用された時期もありましたが、戦後になると再び様々なアマチュアやプロの試合が行われました。特に1953年には、巨人対ニューヨーク・ジャイアンツの国際試合が実現し、話題となりました。

1974年には全面的に改築され、鉄筋コンクリート構造の内野スタンドが完成して以来、札幌市のメイン球場としての地位を確立しました。この球場は特に全国高校野球選手権南北海道大会の開催地として利用されており、地域の野球界における重要な拠点となっています。

また、円山球場は特色あるスコアボードを有しており、1995年に改築された際には、バックスクリーン上に磁気反転式の新しい大型ボードが設置されました。2023年には、フルカラーLED式のスコアボードに変更され、より視認性が向上しています。

プロ野球の開催状況

現在、円山球場の収容人数は25,000人ですが、照明設備はありません。照明が設置されない理由として、円山球場が風致地区内に位置し、建築物の高さが制限されているためです。これにより、土日のデーゲームが主な開催形式となっており、これまで数々のプロ野球公式戦でも多くのファンを魅了してきました。

2001年以降、札幌ドームの開場に伴い、円山球場での一軍公式戦は一時中断されました。それでも、2005年には北海道日本ハムファイターズが開場70周年を記念して公式戦を行い、その後も断続的に試合が開催されています。

アマチュア野球の拠点

円山球場は、プロ野球の開催が減少しているものの、今なおアマチュア大会のメイン球場としての役割を果たしています。札幌市民や北海道民からは「北の甲子園」として親しまれ、地域の野球シーンの活性化に貢献しています。また、外野スタンドにはアカマツが3本立つなど、球場の風景も特徴的です。

交通アクセス

球場へは、札幌市営地下鉄東西線の円山公園駅から徒歩で約15分、またはバス利用でもアクセスが可能です。円山球場はスポーツイベントに限らず、多くの市民に愛される施設としての歴史を持ち、今後も更なる活躍が期待されています。

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