大和証券キャピタル・マーケッツ

大和証券キャピタル・マーケッツ株式会社について

大和証券キャピタル・マーケッツ株式会社は、大和証券グループ本社の子会社として、かつてホールセール（法人向け）業務を専門とする証券会社でした。日系の大手投資銀行としての側面も持ち合わせていました。

概要

この会社は、複数の証券会社の事業統合を経て誕生しました。1999年4月5日には、旧大和證券株式会社（現在の大和証券グループ本社）と旧住友キャピタル証券株式会社の営業譲渡を受け、「大和証券エスビーキャピタル・マーケッツ株式会社（大和証券SBCM）」として営業を開始しました。設立当初、大和証券が60%、旧住友銀行が40%を出資していました。

2001年4月1日には、旧さくら証券株式会社からも営業譲渡を受け、同時に商号を「大和証券エスエムビーシー株式会社（大和証券SMBC）」に変更しました。この際、旧さくら銀行のホールセール証券業務も集約されました。

しかし、2009年には三井住友フィナンシャルグループ（SMFG）がシティグループから旧日興シティホールディングス傘下の証券事業を買収したことで、大和証券SMBCと統合し経営の主導権を握ろうとする動きがありました。これに対し、経営の独立性を維持したい大和証券側と対立し、合弁契約を解消することとなりました。

2009年10月1日には、SMFGから転籍していた従業員の大部分がSMFGに復帰し、同年12月31日には、SMFGが保有していた株式40%を大和証券グループ本社が1739億円で買い取り、完全子会社化しました。これにより、2010年1月1日には商号を「大和証券キャピタル・マーケッツ株式会社（大和証券CM）」に変更しました。

最終的に、2012年4月1日には「（2代目）大和証券株式会社」を存続会社として吸収合併され、法人としての歴史を終えました。

沿革

1999年4月：旧大和證券株式会社（初代）と住友キャピタル証券株式会社から営業譲渡を受け、大和証券エスビーキャピタル・マーケッツ株式会社として営業を開始。
2001年4月：さくら証券株式会社の営業全部の譲受と株式会社さくら銀行のホールセール証券業務を譲受。商号を大和証券エスエムビーシー株式会社に変更。
2001年10月：子会社の大和証券エスエムビーシープリンシパル・インベストメンツ株式会社（大和証券SMBCPI）を設立。
2009年8月：大和総研およびその海外現地法人に所属していた国内外の企業アナリスト・ストラテジスト等のリサーチ部門の移管を受け、金融証券研究所を設立。
2009年12月31日：合弁契約解消に伴う株式取得により、大和証券グループ本社の完全子会社となる。
2010年1月1日：大和証券キャピタル・マーケッツ株式会社に商号変更。
* 2012年4月：大和証券株式会社（2代目）と合併し、法人としては解散。


この会社は、複雑な合併と再編の過程を経て、最終的には大和証券グループの中核となる証券会社の一部として統合されました。その歴史は、日本の金融業界における変化と競争の激しさを物語っています。

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