大国村 (鳥取県)

大国村の概要

大国村（おおくにそん）は、鳥取県西伯郡にかつて存在した村で、現在は南部町の一部となっています。この村は1889年に町村制が施行された際に誕生し、いくつかの村が統合されて形成されました。

地理的特徴

大国村は法勝寺川の中流域に位置し、北方川や絹屋川などの支流に囲まれていました。周囲には大平山や母塚山系、道面山が連なる自然豊かな地域でした。この地理的特性は、村の発展に大きく影響を与えています。

歴史的背景

大国村は、1889年に原村、倭村、北方村、猪小路村、与一谷村、西村、絹屋村、鍋倉村の8つの村が合併して発足しました。初めて正式な村制が施行され、歴史的な転換点となりました。1896年には、郡の統合が行われ、西伯郡に所属することになります。1951年には大国村の大字倭において、他の村と共に西伯病院が開設されるなど、地域の医療の充実が図られました。

しかし、1955年には天津村、法勝寺村、上長田村、東長田村との合併により、町制が施行され西伯町が新たに誕生し、大国村は廃止されました。この合併により村名は消えましたが、かつての大字名は引き継がれ、地域の一部として位置づけられています。

産業と教育

大国村の主な産業は農業であり、自然環境を生かした生産活動が行われていました。また、教育においては、1890年に潤徳簡易小学校が設立され、その後1892年に原簡易小学校と統合し大国尋常小学校が設立されました。その後、1941年には大国国民学校に改称され、戦後には米子市からの疎開児童も受け入れるなど、地域の教育機関として重要な役割を果たしました。1947年には大国小学校に改称し、地元の教育を支えてきました。

現在の大国村

現在、大国村はその名称や行政区画は消えていますが、その名残は南部町の一部として残っています。また、地域の歴史や文化は、当時の資料や文献によって語り継がれています。今後もその遺産は、地域のアイデンティティとして大切にされていくことでしょう。

参考文献そのほか

大国村に関する情報は、角川日本地名大辞典や『市町村名変遷辞典』などの文献を通じて触れることができます。また、鳥取県の廃止市町村一覧なども、村の歴史を知るための貴重な資料となっています。

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