大坪正則

大坪正則：スポーツ経営学の先駆者

大坪正則（1947年9月6日 - 2014年3月4日）は、スポーツ経営学者、経営コンサルタントとして知られ、帝京大学経済学部教授を務めました。佐賀県唐津市出身で、西南学院大学商学部を卒業後、伊藤忠商事に入社し、スポーツビジネスの世界に足を踏み入れました。

伊藤忠商事での活躍とNBAとの関わり

伊藤忠商事では、米国駐在員やNBA担当責任者として活躍。1986年にはNBAとのライセンス契約を締結し、責任者としてその手腕を発揮しました。1990年には、北米大陸以外で史上初のNBA公式戦開幕試合を日本で開催。この実績を通じて、アメリカのプロスポーツリーグ経営を深く学びました。

スポーツビジネスのコンサルタントとして

1998年に伊藤忠商事を退社後、1999年に株式会社ニッポンスポーツマネジメントを設立し、代表に就任。その後、大広顧問やニッポン放送スポーツ部の経営コンサルタント、ヤクルト球団の経営コンサルタントなどを歴任し、スポーツビジネスの発展に貢献しました。

帝京大学での研究と教育

2004年からは帝京大学で教鞭を執り、スポーツ経営学の研究に尽力。2005年に経済学部教授に就任し、メジャーリーグ経営をモデルとした日本野球の研究を行いました。チケット代、スター選手の年俸、球団収支、スポンサーなど、詳細なデータに基づいた分析は、日本のプロ野球界に大きな影響を与えました。

メディアでの活動とBJリーグへの貢献

近年は、野球以外のスポーツやマスメディアにも進出し、報道ステーション、すぽると!などに出演。スポーツ経営に関する深い知識と鋭い分析で、多くの視聴者を魅了しました。また、BJリーグのアドバイザーも務め、日本のプロスポーツの発展に貢献しました。

晩年と遺産

2014年3月4日、胃癌のため66歳で逝去されましたが、その功績は今もなお、スポーツ界に影響を与え続けています。

著書

その研究成果は、数多くの著書として結実しています。

『メジャー野球の経営学』（集英社、2002年）
『プロ野球は崩壊する! -スポーツビジネス再生のシナリオ-』（朝日新聞社、2004年）
『スポーツと国力-巨人はなぜ勝てない(巨人軍は永久に壊滅ですか？)』（朝日新書、2007年）
『パ・リーグがプロ野球を変える 6球団に学ぶ経営戦略』（朝日新書、2011年）
『プロスポーツ経営の実務―収入増大の理論と実践』（創文企画、2011年）
訳書として『実録 メジャーリーグの法律とビジネス』（大修館書店、2006年）

これらの著書は、スポーツ経営を学ぶ上で貴重な資料となっています。

外部リンク

* 大坪正則帝京大学教授のスポーツ経営最前線

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