大城バネサ

大城バネサについて

大城バネサ（おおしろバネサ）は、1981年11月26日にアルゼンチンのブエノスアイレスで生まれた演歌歌手であり、本名もそのまま大城バネサです。彼女は日系アルゼンチン人2世であり、沖縄にルーツを持つ家族に生まれました。父親は沖縄県出身の日系1世で、母親も沖縄の血を引いています。

幼少期と音楽との出会い

大城バネサは幼少期から沖縄民謡や日本の音楽に親しみました。特に日系人が集まるカラオケ大会では演歌を歌い始め、3歳の時には牧村三枝子の「みちづれ」を人前で披露しました。彼女は日本の歌を衛星放送や親戚から送られるビデオやカセットテープを通じて聴き込み、独学で歌詞をアルファベットに書き起こして覚えました。

演歌の世界への飛び込み

2001年10月、「NHKのど自慢」アルゼンチン大会に出場するためにオーディションを受け、憧れの坂本冬美や鳥羽一郎と同じステージで歌うことができました。見事優勝を果たし、その後、坂本冬美の関係者にスカウトされました。そして2002年3月にはNHKのチャンピオン大会に出場し、海外からの初のグランドチャンピオンとなりました。これが彼女の日本での活動の大きな一歩となりました。

来日当初はスペイン語しか話せなかった彼女は、日本語のレッスンを受けてボイストレーニングを積み、2003年8月にはEMIミュージック・ジャパンからデビューシングル「鷗も飛ばない海だよ」をリリースしました。彼女のステージでの姿はパンツスーツが多かったものの、第5弾シングル「翼 かさねて」ではドレス姿でしっとりした女唄に挑戦しました。

音楽と故郷への想い

2008年には「愛の天秤」をリリースし、アルゼンチンの音楽であるタンゴをテーマにした作品を発表しました。この曲はアコーディオニストのcobaによるアレンジで、沖縄の海人を唄った「南風」とのカップリングでリリースされました。また、同年8月には故郷アルゼンチンで凱旋公演を行い、1500人を動員する成功を収めました。

言語と生活

最近では、彼女は日本語をかなり習得しており、日常会話にはほとんど問題なく対応できるようになっています。しかし、周囲に男性スタッフが多いため、自然と男言葉が出てしまうこともあるようです。そのため、番組出演やパフォーマンス時には言葉遣いに気を付けているといいます。

現在、大城バネサは東京から岐阜県羽島市に拠点を移して活動しており、2010年には自らの飲食店「cafeteria Vanesa」をオープンさせました。2011年には徳間ジャパンコミュニケーションズに移籍し、シングル「さくら雪」をリリース。その後も日本コロムビアやビクターエンタテインメントに移籍し、着実にキャリアを積んでいます。

まとめ

大城バネサは、強い音楽的バックグラウンドと自身の文化的ルーツを融合させた独特の演歌スタイルで、多くのファンに親しまれています。彼女の音楽は、沖縄とアルゼンチンの色を感じさせるものであり、彼女自身の成長と挑戦の歴史を物語っています。

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