大塚航二朗

大塚 航二朗（おおつか こうじろう）

日本の俳優、大塚航二朗は1989年5月19日に東京都で生まれました。彼は俳優養成所である無名塾の30期生として演技の基礎を学び、現在は株式会社YagiRockに所属して活動しています。

俳優としての彼の大きな特徴は、シャープで彫りの深い顔立ちと、体育会系で培われた優れた身体能力、そして生真面実さにあります。これらの個性が相まって、非常に幅広い役柄への適応力を示しています。舞台や映像作品において、彼は歴史上の重厚な役どころから現代的なキャラクターまでを自然体で演じ分けています。例えば、青年将校のような威厳ある役、強面の検閲官、あるいは市井のチンピラや知的なインテリ社員といった、多様な人物像をリアルに表現することが可能です。

人物像として特筆すべきは、その運動能力の高さです。特技として挙げられるサッカーでは、高校時代にチームが全国高校サッカー選手権でベスト16に進出するという実績を持っています。この経験から培われた規律正しさや身体能力は、俳優としての活動にも活かされていると言えるでしょう。また、普通自動車免許（MT）の資格も取得しています。

彼のキャリアは、映画、ドラマ、CM、モデル、舞台と多岐にわたります。映像作品では、映画において2022年に「スポットライトを当ててくれ！」、2021年には松村克弥監督作品「祈り～幻に長崎を想う刻～」で杉永役、全日本ろうあ連盟創立70周年記念映画「咲む」（早瀬憲太郎監督）では河井修役を演じています。さらに、2019年には短編映画「同窓会」（呉蒙監督）で主演を務め、同年には松村克弥監督の「ある町の高い煙突」にも出演しています。2017年には稲塚秀孝監督の「恵庭事件 知られざる50 年目の真実」にも猪瀬役で参加するなど、様々な作品に関わってきました。

テレビドラマでは、東海テレビ制作の「おいハンサム！！」シリーズに継続的に出演しており、2022年の第6話・第7話、そして2024年の続編「おいハンサム！！2」の第1話に登場しています。NHKの「ファミリーヒストリー」シリーズにも複数回出演しており、高見沢俊彦氏や仲代達矢氏、堺正章氏、オノ・ヨーコ氏の回で、それぞれ祖父役や泥棒役、検閲官役などを演じるなど、ドキュメンタリードラマという特殊な形式でも存在感を示しています。その他、テレビ朝日「相棒 season 17」（2019年 第11話）ではラッパー役、BSテレ東「私の履歴書 〜 仲代達矢〜」（2015年）では若き日の仲代達矢氏を演じ、テレビ東京のドラマにも出演歴があります。

CMやモデルとしての活動も精力的に行っており、Makuake「ミズノ×マツダ ドライビングシューズ」PV（2021年）、JT「会員向けWEB 動画」（2020年）、ニトリのwebCM（2018年）、ヤマサ「昆布つゆ」（2013年）、GMOインターネット「スマサカ」（2013年）、UNILEVER「AXE ボディソープ」（2012年）など、様々な企業のプロモーションに関わっています。モデルとしては、「Mise Mono Go! Yeahhh!!!展」や「s’Yte-Yohji Yamamoto」ウェブサイト、「ANA 翼の王国」「ALEXANDER WANG×H&M」といった媒体でその姿を見せています。

舞台活動も俳優のキャリアにおいて重要な位置を占めています。無名塾公演には2015年から参加し、「おれたちは天使じゃない」（2015年）、「赤い自転車」（2016年）、「かもめ」（2017年、2018年再演）、「肝っ玉おっ母と子供たち」（2017年）、「野鴨」（2019年）など、数々の作品に出演し、研鑽を積みました。外部公演としては、劇団東演の「妻の感覚」（2024年）や、ベリャコーヴィッチ演出の「マクベス」（2021年）でのマルコム役、nu-ta第4回公演「杏仁豆腐のココロ」（2021年）での主演・達郎役など、重要な役を任されることも増えています。その他、「朝劇」「殺しのリハーサル」「五稜郭残党伝」「薔薇戦争」「開放弦」「千本桜」「マクロス ザ・ミュージカルチャー」といった多様なスタイルの舞台に出演し、表現の幅を広げています。

無名塾で培った確かな演技力と、持ち前の身体能力、そして幅広い役柄への適応力を持つ大塚航二朗は、映像・舞台を問わず様々なフィールドで活動を展開しています。今後も彼の活躍から目が離せません。

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