大学情報サミット

大学情報サミット

大学情報サミット（だいがくじょうほうサミット、英：University Information Summit）は、首都圏に位置する主要私立大学の情報関連組織が、大学の垣根を越えて連携し、互いに協力関係を構築することを目的として設立されたネットワークです。

概要と設立経緯

このサミットの起源は、明治大学の情報機関内で生まれた一つの提案にあります。「比較的新しい分野である情報関連組織の間でも、各大学間で協力体制を築くことはできないか」というこのアイデアは、当初は学内の議論に留まっていました。しかし、その後、早稲田大学と慶應義塾大学、さらにDMC統合研究機構の所長にこの構想が持ちかけられ、賛同を得たことから、具体的な動きへと発展します。これにより、他の首都圏の有力私立大学、すなわち中央大学、法政大学、立教大学にも参加が呼びかけられました。これらの3校全てがこの提案に同意し、連携への道が開かれました。

そして、2005年11月、当時の明治大学情報科学センター所長の主導のもと、「6大学情報サミット準備研究会」が設立されました。これが現在の大学情報サミットの前身となります。準備研究会での活動を経て、2006年には正式に「大学情報サミット」と改称し、本格的な活動を開始しました。

設立当初から中央大学もメンバーでしたが、2010年3月には一時的にサミットからの脱退が承認されました。しかし、その後復帰を果たし、2014年12月に開催された第七回大会からは再び6大学体制で活動を続けています。

加盟大学

現在の加盟大学は以下の6校です。

慶應義塾大学
中央大学
法政大学
明治大学
立教大学
早稲田大学

主な活動内容

大学情報サミットでは、加盟大学のキャンパスを会場として持ち回りで、年に一度「大学情報サミット大会」を開催しています。この大会では、年間の活動報告や情報交換が行われるほか、企業や省庁などからゲストを招いた講演も実施されており、参加者に幅広い情報を提供しています。

組織運営においては、加盟大学の情報機関長が集まる「所長懇談会」が設けられており、情報交換や共通課題の議論が行われます。また、「拡大幹事会」にて、サミット全体の運営方針や具体的な活動プロジェクトの承認が行われます。

実際の活動は複数のプロジェクトグループに分かれて実施されており、例えば以下のようなグループがあります。

プロジェクト推進グループ
広報・情報共有グループ
6大学共通サービス仕様検討（端末室）グループ

これらのグループ活動を通じて、各大学の情報環境に関する共通課題の解決や、より良いサービスの提供に向けた検討が進められています。活動内容は年度によって柔軟に見直されています。

沿革

2005年：サミットの前身となる「6大学情報サミット準備研究会」が発足。
2006年：正式名称を「大学情報サミット」に変更。同年末に第一回大学情報サミット大会を開催し、加盟大学が共同声明書に署名。
2007年～2008年：第二回、第三回大会を開催。
2010年3月：拡大幹事会において中央大学の脱退が承認される。
2010年6月：中央大学を除く5校で第四回大会を開催。
2011年～2013年：第五回、第六回大会を5校体制で開催。
2014年：第七回大会より中央大学が復帰し、再び6校体制で活動。共同声明書に署名。
* 2016年：第八回大会を開催。

他大学との交流

首都圏の枠を超えた連携も視野に入れており、過去には関西の主要大学との交流も試みられてきました。具体的な交流の取り組みとして、関西四大学との連携も検討されましたが、直近の大会への参加は同志社大学のみとなっています。

大学情報サミットは、加盟各校の情報インフラや情報サービスに関する知見を集約し、共同で課題に取り組むことで、参加大学全体の情報化推進に貢献しています。

もう一度検索