大宮町 (千葉市)

千葉市若葉区大宮町の歴史と地理

大宮町は、千葉市若葉区に位置する地域で、東西に細長い地形をしています。町の北端には都川が、南端にはその支流が流れ、加曽利町、星久喜町、川戸町などと隣接しています。川沿いには谷津が入り込み、かつては農地として利用されていましたが、現在では耕作放棄地やソーラー発電所も目立ちます。台地上は住宅地や畑として利用され、大宮台、北大宮台、新大宮などの新興住宅地が広がっています。また、京葉銀行グラウンドや大宮スポーツ広場などの運動施設も整備されています。

歴史

大宮町付近は、平安時代中期から末期にかけて、武士の坂尾五郎治によって開拓されたと伝えられています。彼は千葉常重からこの地を与えられ、北斗七星をモチーフにしたまちづくりを進め、「星元」などの地名が残っています。また、長峰地区は五郎治の末裔の妻を娶った長峰胤行が開いたとされています。

1130年には長峰村三角山に妙見社が建立され、翌年には上坂尾に北斗山金剛授寺（後の栄福寺）が建てられました。栄福寺の境内にある枝垂れ桜は、五郎治の妻・高枝姫が病気平癒を祈願し、その成就の礼として植えられたとされています。

地区内には、城ノ腰城、城山城、栄福寺館などの中世城跡が多数存在し、千葉大宮高校付近には坂尾五郎治の若公の新御殿があったとされる新殿山があります。

1590年、徳川家康が関東に入ると、長峰村・坂尾村は服部半蔵によって支配されました。江戸時代には、板倉重直が栄福寺館を屋敷としました。

1889年、町村制施行により、大宮村、小倉村、大草村など周辺の村が合併し、千葉郡千城村が発足しました。千城という名前は、地区内に城跡が多いことに由来しています。村役場は現在の千城局バス停前に置かれました。

戦時中の1944年、千城村は千葉市に編入され、廃止されました。戦後、大宮台に大宮団地が造成され、人口が急増しました。大宮団地は千葉県住宅供給公社による市内初の本格的な住宅団地で、商業施設や公共施設が整備され、1963年に入居が開始されました。また、北大宮台、新大宮などの新興住宅地も開発されました。

1990年代頃から、地区内の人口は減少傾向にあり、特に大宮台では高齢化が進んでいます。

教育

江戸時代には栄福寺で寺子屋が開かれ、1877年には坂尾小学校が創設されました。坂尾小学校は1903年に現在の千城小学校の場所に移転し、1941年に千城国民学校と改称しました。

1947年に学制改革により千葉市立千城小学校となり、新興住宅地の児童数増加に伴い、校舎の増築や運動場の増設が行われました。1965年には大宮小学校が開設され、1973年には大宮中学校と大宮台小学校が開校しました。1983年には千葉大宮高校が設立されましたが、2007年度からは通信制高校となっています。

現在、生徒数の減少に伴い、大宮小学校と大宮台小学校の合併が検討されています。

交通

大宮地区には鉄道駅がなく、主な交通手段はバスです。かつては千葉都市モノレールの延伸運動もありましたが、現在は関連する看板は撤去されています。

千葉駅と大宮団地を結ぶバス路線は、「千城局経由」が最も多く運行されており、一部は千葉大宮高校に乗り入れています。「坂月経由」、「北大宮台経由」は東金街道を経由し、「県庁・星久喜台経由」は裏道的なルートを通っています。

1989年からは都賀駅や若葉総合支所（現若葉区役所）へ向かう路線が開設され、現在は鎌取駅まで延長されています。

高速道路は千葉東金道路が地区内を通過しており、1979年に大宮インターチェンジが設置されました。2001年からは羽田空港へのリムジンバス、2009年からは東京・銀座地区への高速バスが運行しています。

主な施設

千葉市立千城小学校
千葉市立大宮小学校
千葉市立大宮台小学校
千葉市立大宮中学校
千葉県立千葉大宮高校
千葉市立養護学校
千葉市大宮学園
京葉銀行グラウンド

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