大寧寺 (横浜市)

大寧寺

大寧寺（たいねいじ）は、神奈川県横浜市金沢区に位置する臨済宗建長寺派の寺院です。鎌倉時代初期に源範頼によって開基されたと伝えられています。

歴史

大寧寺は、もともと現在の関東学院六浦小学校付近、六浦東に位置していました。この地には以前、真言宗の「薬師寺」が存在していましたが、薬師寺が寺前に移転した後、その跡地に大寧寺が建立されました。移転後の薬師寺は現在、薬王寺となっています。

源範頼は、一般的には誅殺されたとされていますが、生存説も存在します。この地に伝わる伝説によると、範頼とその家臣は追浜に上陸し、漁師の平兵衛に匿われましたが、露見してしまい、この地で自害したと伝えられています。「追浜」という地名は、追われていた範頼一行が上陸した浜に由来すると言われています。大寧寺は、範頼の菩提を弔うために創建されました。

1943年（昭和18年）には、海軍追浜飛行場の拡張工事のため、現在地に移転しました。

文化財

大寧寺は、貴重な文化財を所蔵しています。

木造薬師如来立像（横浜市指定有形文化財、平成16年11月5日指定）
木造阿弥陀如来及び両脇侍立像（横浜市指定有形文化財、平成16年11月5日指定）

これらの仏像は、横浜市の有形文化財として指定されており、寺の歴史と文化を物語る貴重な遺産となっています。

交通アクセス

金沢文庫駅より徒歩17分

参考文献

稲葉博 著『かながわの寺と社 その成立と縁起（かもめ文庫‐かながわ・ふるさとシリーズ18）』神奈川合同出版、1984年

大寧寺は、歴史的な背景と文化財を有する、地域にとって大切な寺院です。静寂の中で、歴史に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

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