大山川

大山川についての詳細

大山川（おおやまがわ）は、一級河川である筑後川本流の上流部を形成しており、玖珠川との合流点から津江川と杖立川との合流点までの区間を指します。この川は大分県日田市大山町に位置し、日本の自然と河川管理の両方において重要な役割を果たしています。

概要

大山川は、筑後川の最上流部分で、津江山系及び阿蘇山の源流から発し、熊本県南小国町や小国町を流れる津江川、杖立川に分岐します。津江川と杖立川が合流すると、大山川と称されるようになり、その合流点には松原ダムが建設されています。大山川は主に北に流れ、旧大山町から旧日田市へ進み、最終的には玖珠川と合流して三隈川となります。さらに福岡県に入ると筑後川と呼ばれるのです。

過去には玖珠川が筑後川の主要な流れとして認識されていましたが、現在は流域面積の広い大山川が本流とみなされています。大山川の名称は、その主流域が大山町に広がることに由来しています。

水資源管理

1952年、大山町は九州電力に大山川の全体の水量使用を許可しました。その後、1973年には松原ダムおよび上流の津江川に下筌ダムが完成し、大山川からの水の実質的な取水が開始されました。これにより、川の水量が減少してしまいました。2002年からは春と夏の期間において放流量を増やす計画が始まり、毎秒1.5トンの放流が行われました。2011年には、フラッシュ放流として毎秒10トン以上の放流試験が行われ、一時的な水量増加の効果が認められました。

こうした水量管理の試みは、流域住民からの要求に応えるために年々強化されており、2017年からは放流量の平均が毎秒1トン増やされることが決定されています。

魚類生息と釣り文化

大山川は特に体長30センチを超える巨鮎（尺鮎）が生息することで知られています。しかし、近年の水量減少の影響で、大物鮎の数は以前より減少しています。それでも、毎年9月中旬には日田市大山町で「日田市長杯 水郷ひた鮎釣り大会」が開催されています。この大会は、地元の魅力を発信する重要なイベントとして位置づけられ、参加者は「3匹1キロに挑戦しよう」というキャッチフレーズのもと、鮎釣りを楽しんでいます。

流域の自治体と支流

大山川の流域には、大分県日田市が含まれています。また、主な支流には杖立川や津江川があります。流域の交通インフラとしては、国道212号が利用され、道の駅水辺の郷おおやまも訪れる人々に親しまれています。

大山川は、その美しい自然環境と重要な水資源を維持しながら、地域の人々にとって欠かせない存在であり続けています。

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