大島 (宮崎県)

大島の概要

大島は日向灘に位置する島で、宮崎県日南市南郷町に属します。別名を日向大島とも呼ばれ、離島振興法に基づく「宮崎県離島振興計画」の対象地域に指定されています。最南部の本土からは約7kmの距離にあり、日南市の中心部からも比較的近い離島です。

この島の基幹産業は漁業であり、離島振興法による地域指定以降、港湾整備や水道、電気などのインフラ整備が行われました。過去には最盛期に300人以上の住民が暮らしていましたが、2015年の年末に最後の住人が島を離れたことから、一時無人島となってしまいました。しかし、元島民を中心として「大島プロジェクト会議」が結成され、様々な活動が展開されています。

プロジェクト活動

「大島プロジェクト会議」では、島を訪れる人々のために散策ツアーを企画したり、遊歩道の整備、果樹の栽培などに取り組んでいます。また、2020年には「南郷大島ミュージアム」というアートプロジェクトが開催され、島の魅力を再発信しました。2022年の時点では、島に住む人はわずか2人と少なくなっていますが、地域の活性化を目指す取り組みは続いています。

施設

大島には市営の「アドベンチャーキャビン」という施設があり、これは1980年に閉校した大島小学校の校舎を改装して作られたものです。この施設は地域活動の拠点として利用されています。また、鞍埼灯台も大島の名所であり、これは日本で初めて建設された無筋コンクリート製の灯台です。1884年に初めての点灯が行われてから、120年以上にわたって海を見守り続けています。

交通手段

大島へのアクセス手段は限られており、唯一の公共交通機関は日南市南郷町の目井津港と結ぶ市営の旅客船です。この船は1990年に開設され、所要時間は約15分で1日4回の運航があります。目井津港から出航した後は、大島の西南部に位置する竹之尻港を経由し、北西部にある主要な港である小浜港に到着します。

このように、大島は漁業を基盤とした歴史を持ちながらも、無人島化した後も地域の元住民たちの努力によって活性化の動きが見られる島です。

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