大康 (遼)

大康（ダイこう）

大康は、遼の第8代皇帝である道宗耶律洪基（どうそうやりつこうき）の治世で使用された元号です。具体的には、1075年から1084年までの10年間を指します。

元号の表記について

興味深い点として、『遼史』には「太康（たいこう）」と記述されています。しかし、これは「太」と「大」の字形が似ていることによる混同であると考えられています。実際に、「大康通寳（だいこうつうほう）」という銭貨が存在し、このことから「大康」が正しい元号であることが裏付けられています。

西暦との対照表

参考文献

銭大昕『十駕齋養新錄』卷6〈大太二字易混〉：「遼道宗年號大康，非太康也。晁氏《歷代紀年》以字分類，當必不誤。今《遼史》刊本皆作太康，無人能正之者。」
日本銀行金融研究所貨幣博物館.“渡来銭（遼 大康通宝）”. 2023年11月22日閲覧。

関連項目

元号一覧 (中国))
他政権の太康

このように、大康は遼の歴史を理解する上で重要な元号の一つであり、その表記には注意が必要です。「太康通寳」の存在が、元号の正確性を物語る好例と言えるでしょう。

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