大日本平和会

大日本平和会の歴史

大日本平和会（だいにっぽんへいわかい）は、兵庫県神戸市を中心に活動した暴力団で、特にその前身である本多会と深い関わりがあります。本記事では本多会の成り立ちやその後の大日本平和会の歴史について詳しく解説します。

本多会の成立と活動

本多会は、1938年に本多仁介によって設立されました。設立当初、本多仁介は大嶋組に所属していましたが、1940年には独立して本多組を結成しました。この時、主に倉庫業や湾岸荷役業に従事していたため、「ミナトの六人衆」とも呼ばれ、地元の経済にも寄与していました。多くの子分を抱えていた本多仁介は、暴力団の会長として非常に交友関係が広く、多くの人々から尊敬を集めていました。

特に、彼の人柄や交友関係は、友人や部下に対する優しさで知られていました。しかし、彼が亡くなる頃には、彼を支えていた側近の多くはすでに他界しており、本多会の影響力も徐々に衰えていきました。また、彼の時代に結成された本多会は、他の暴力団と抗争を繰り広げながら、特に関西地方において山口組と双璧を成す存在として知られていました。

第二次広島抗争

本多会の歴史において特に重要な出来事の一つが、1963年に起きた第二次広島抗争です。この抗争は、本多会と山口組の勢力争いから形作られました。当初は地元の打越会と山村組の抗争でしたが、打越会が山口組の舎弟となり、山村組が本多会と兄弟盃を交わしていたことから、事実上、山口組と本多会の代理戦争となりました。

その中で、本多仁介は後継者として平田勝市を指名し、彼のもとで本多会はさらなる拡大を目指しました。1963年には平田が本多会を引き継ぎ、その後の抗争の激化の中で彼自身もリーダーとしての経験を積んでいきました。

本多会の解散と大日本平和会の結成

本多会は1965年に一度解散を決断し、その後、平田勝市によって大日本平和会が結成されます。当初、この団体は右翼団体として活動し、アメリカの反共活動に賛同する形で特別な役割を果たしました。また、この頃の平田は多くの支持を受けており、アメリカ政府から感謝状を受け取るといったこともありました。

しかし、次第に勢力は後退し、特に平田勝義が会長を継承した後は、山口組に押され気味となります。竹形剛などの側近たちが必死に団体を支えましたが、彼の死去により後継者を選ぶこともできず、組織はついには1997年に解散を余儀なくされました。

歴代会長

初代会長は本多仁介であり、その後平田勝市が二代目として続きました。最後の会長である平田勝義が引退したことで、大日本平和会は活動を終えました。

本多会および大日本平和会の歴史は、暴力団の中での人間関係や力関係の変遷を反映したものであり、これらの組織が地域社会に与えた影響について考察する上で価値のある事例といえるでしょう。

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