大月バイパス

大月バイパス



大月バイパスは、山梨県大月市駒橋から同市大月町花咲に至る、全長3.2kmの国道20号のバイパスです。大月市街地の南側を迂回するルートで、市街地の交通渋滞緩和と安全な通行を目的として整備されました。

概要



大月市中心部を通過する国道20号は、道幅が狭く歩道も十分に整備されていない区間が多く、特に大月駅周辺では慢性的な交通渋滞が発生していました。これらの問題を解決するため、大月バイパスの整備が計画されました。

バイパスは二つの工区に分かれて整備されました。

1工区



起点から国道139号までの区間が1工区として、1996年に着工されました。しかし、用地買収が難航したため、一部区間が先行して2006年に暫定供用されました。その後、未買収地の問題を解決し、2007年に1工区全線が開通しました。

2工区



国道139号交点から終点までの区間が2工区として、2007年度に着工されました。2022年4月23日に開通し、これにより大月バイパスは全線開通となりました。

路線データ



起点: 山梨県大月市駒橋
終点: 山梨県大月市大月町花咲
全長: 3.2km
道路規格: 第3種第2級
道路幅員:
一般部: 13.0m - 16.0m (1工区), 10.5m (2工区)
トンネル部: 11.0m (1工区), 10.0m (2工区)
車線幅員: 3.5m (1工区), 10.5m (2工区)
歩道幅員: 3.0m (1工区), 2.5m (2工区)
車線数: 2車線
設計速度: 60km/h

歴史



1973年: 事業化
1975年4月: 都市計画決定
1984年3月: 都市計画変更(1工区)
1989年: 用地買収着手(1工区)
1994年: 文化財調査開始(1工区)
1996年3月: 着工(1工区)
1999年: 文化財調査終了(1工区)
2000年11月: 都市計画変更(第1トンネルの位置変更)
2004年: 測量地質調査着手(坂瀬 - 花咲間)
2006年7月29日: 1工区の一部区間(都計道大月駅前通り線交点 - 国道139号交点、0.6km)が開通
2007年10月13日: 1工区の残り区間(起点 - 都計道大月駅前通り線交点、1.1km)が開通
2007年: 着工(2工区)
2008年: 用地買収着手(2工区)
2011年2月21日: 1工区の御太刀一丁目で暫定的に開通していた区間が完成形で供用開始
2020年9月17日: 令和元年東日本台風(台風19号)による被災のため、開通見通しを2022年春頃に変更
2022年4月23日: 2工区(都留高校南交差点 - 大月インター入口交差点、1.5km)開通により全線開通


路線状況



大月バイパスの計画は1975年都市計画決定されましたが、用地取得が難航しました。特に、可住地面積が少ない地域での用地買収は、残地の活用が困難であることから、地元住民の強い反対がありました。そのため、1984年に一部区間の経路を変更する都市計画決定が行われました。さらに、トンネルの建設にあたり、地山への影響を最小限に抑えるため、2000年には第1トンネル前後の線形が見直されました。

主要構造物



大月第一トンネル
富士急跨線橋(大月線)
桂川橋(桂川)
大月第二トンネル

地理



通過する自治体



山梨県
大月市

交差する道路



国道20号現道(駒橋交差点
市道大月本通り線〈都市計画道路大月駅前通り線〉(大月駅入口交差点
国道139号(都留高校南交差点
国道20号現道・中央自動車道大月IC(大月インター入口交差点

関連項目



バイパス道路
国道20号
中部地方の道路一覧

外部リンク



国土交通省関東地方整備局 甲府河川国道事務所
大月バイパス

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