大本組

株式会社大本組

株式会社大本組（おおもとぐみ）は、東京都港区に本社を置き、岡山市北区に本店を置く中堅の総合建設業者です。1907年に創業し、1937年に法人化されました。当初は土木工事に強みを持ち、多くの大規模プロジェクトに携わりましたが、近年では公共工事の減少を受けて、建築事業へのシフトが顕著です。

概要

大本組は、首都圏における受注が全体の約60%を占めており、商業施設や物流施設をはじめ、都心におけるオフィスビルやホテルの建設にも積極的に取り組んでいます。最近の代表的な建築プロジェクトには、アシックス東京本社やイオンモール幕張新都心、ホテルモントレ半蔵門、ホテルケーニヒスクローネ神戸などがあります。特に青山OHMOTOビルは広告媒体としても利用されています。

以前はトンネル工事などの土木事業に特化していましたが、今では建築事業が売上の約60%を占めるまでに成長しています。段階的に官公庁から民間セクターへ受注先を移行し、競争力を高めています。また、土木工事においては、東京湾アクアラインやレインボーブリッジ、関西国際空港などの国家プロジェクトにも参加しており、高い技術力を誇っています。

財務面でも、自己資本比率は60%以上という非常に強固な状況であり、長年にわたる無借金経営を続けています。この健全な財務体質が、今後のさらなる成長を支える基盤となっています。

沿革

株式会社大本組は、1907年に大本百松の個人事業としてスタートし、1937年に法人化されました。1961年には大本榮一が社長に就任し、1971年には岡山本店と東京本社の設置、さらには社屋の新築が行われました。以降の数十年間で、構造評価やISO認証などの技術的な進展に注力し、1994年には株式を店頭公開しました。

また、2000年代に入るとISO14001の認証を取得するなど、環境への配慮も強化されました。2011年からは大本万平が社長に就任し、太陽光発電事業への参入など新たな事業展開も始まりました。2021年には三宅啓一が社長に就任し、企業の成長を牽引しています。

代表的な技術

大本組は、免震構法や制震構法、さらには無人化施工技術などの新しい技術に対応することで、建設業界における地位を確立しています。特に大深度ニューマチックケーソン無人化工法や遠隔操作システムは、業界内でも革新的な取り組みとして評価されています。

グループ会社

大本組の関連会社には、太陽光発電事業を扱うテクノアシストがあり、持続可能なエネルギー事業にも注力しています。これにより、建設業だけでなく、エコロジーとテクノロジーの融合を目指した取り組みも進められています。

今後も株式会社大本組は、地域に根差しながら新しい時代に即した事業展開を続け、さらなる成長を目指していくことでしょう。

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