大村桂巌

大村 桂巌（おおむら けいがん）

大村桂巌は、日本の教育界に大きな足跡を残した浄土宗の僧侶であり教育者です。1880年2月10日、滋賀県愛知郡の常光寺の住職を父に持ち、母は琴鶴という家庭に生まれました。幼名は里磨であり、後に得度を経て桂巌に改名しました。彼の教育の旅は長いもので、特に陸軍士官学校や大正大学での役割が際立っています。

生い立ちと教育

桂巌は、東京帝国大学の哲学科教育学を1910年に卒業しました。大学時代においても彼は特選内地留学生として選ばれ、教育に対する深い志向を持っていました。その後、教育者としてのキャリアを築く中で、多くの教育機関で要職を歴任しました。特に、浄土宗第五教区宗学校長や尼衆学校長としても知られています。

教育者としてのキャリア

彼のキャリアは多岐にわたります。1912年には東山小学校の校長職に就任し、その後も淑徳高女教頭や千代田女子専門学校の講師を兼任しました。1925年には宗教大学の教授に任命され、同時に陸軍士官学校の教授も務めました。この時期には、三笠宮崇仁親王を教え子に持つなど、その影響力は大きくなっていきました。

1937年には、陸軍教授を退任し芝中学校の第5代校長に就任しました。さらに、1942年には大正大学文学部長、1948年にはその第11代学長に選出されました。教育分野において彼は、多くの学生に影響を与え続ける存在であり、1949年には大正大学名誉教授の称号を受けました。

晩年

晩年には宝仙学園短期大学で教授として教鞭を執る一方、自身の宗教的な活動にも注力しました。彼の教えや教育理念は、今もなお多くの人々に影響を与え続けています。

1954年10月2日、東京都新宿区で74歳で死去しました。彼の墓は東京都杉並区の東運寺にあり、そこで彼の生涯を偲ぶ人々が訪れます。大村桂巌の教育者としての功績は、彼の死後も多くの教育者に影響を及ぼし続けています。

もう一度検索