大村純頼

大村純頼の生涯とその業績

大村純頼（おおむら すみより）は、肥前国大村藩の第2代藩主であり、初代藩主大村喜前の長男として、文禄元年（1592年）に三城に生まれました。早い段階から父とともに藩の政治に関与し、1607年には徳川家康の許可を得て一門の領地を没収する「御一門払い」を実施しました。この行動は、藩の財源確保と藩主の権力強化を狙ったものでした。

純頼は、慶長19年（1614年）11月に大坂冬の陣に参加し、徳川側として長崎の警備に従事。その後、元和元年（1615年）の大坂夏の陣では兵船を指揮して大坂に向かい、周防国上関にまで進軍しましたが、5月8日には大坂城が落城してしまいました。彼はその後、伏見や京で第二代将軍徳川秀忠と面会します。

元和元年春、父の病気を受けて早期に家督を譲り受け、翌年には父が他界しました。大坂の戦後、豊臣氏の残党を追捕する任務を担い、北川宣勝という豊臣方の武将を預けられることになりました。北川は後に大村藩に迎え入れられます。

純頼は、父と同様にキリシタンの取り締まりを強化し、幕府の命令で近隣の藩と連携して長崎の教会を破却しました。元和3年には、ドミニコ会やイエズス会、フランシスコ会などの宣教師を斬首刑にするなど、徹底的な弾圧を行いました。一方で、彼の叔母、松東院は宣教活動に積極的であったと言われています。

元和5年（1619年）9月には大坂城の石垣修理を命じられましたが、同年11月13日に玖島城で急死。享年28歳という若さでした。彼は父が建立した菩提寺、万歳山本経寺に埋葬され、その後は長男の純信が藩主を継承しました。

純頼の死因については、彼のキリシタン弾圧に対する恨みから宣教師に毒殺されたのではないかとも言われています。彼の父、喜前とが共通して抱いていた厳しい信仰観と政治的立場が、彼の短い人生にどのように影響したのか、さまざまな視点から議論されています。

系譜

大村純頼の家族についても触れておきます。

• - 父: 大村喜前
• - 母: 有馬義純の娘
• - 正室: 大村頼直の養女で、家臣の楠本右衛門の娘
• - 子女: 長男は大村純信（生母は正室）

彼の系譜や家族の背景も、純頼の政治的行動や信仰観を理解する鍵となる側面です。

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