大林雅美

大林雅美の人生とキャリア

大林雅美（おおばやし まさみ）、本名は大林雅子。1947年5月30日に北海道に生まれる。彼女は網元の三女として育ったが、家族の事情で母子家庭での生活を余儀なくされた。中学入学前に母と共に上京し、八雲学園中学校と高等学校を中退後、17歳で歌手の大橋節夫に師事する。これを機に彼女は在日アメリカ軍のキャンプでパフォーマンスを行い、ホステス及びクラブ歌手としてのキャリアをスタートさせた。

1975年、彼女は俳優の上原謙と出会う。上原は38歳年上で、前妻の死後シングルファーザーとして育てた息子がいた。大林は彼との共同生活を経て結婚し、2人の娘をもうけた。上原は過去に経営していたホテルが倒産しており、結婚後も大林は銀座のクラブで働き始める。さらに、上原の資金援助を受けながら赤坂にスナック「ハニー上原」を開店。彼女は家庭を支えるため、タレント活動のみならず飲食業にも力を注いだ。

しかし、その後の生活は決して平穏ではなかった。上原との年齢差からくる価値観の違いや、彼の家族との確執が深刻化し、二人の生活は次第に険悪になっていった。1991年、夫婦は離婚。離婚理由としては、上原の長男である加山雄三との問題や、自身の不倫騒動が大きな影響を及ぼした。彼女はその騒動の中、「悪女」や「たぬき顔」などの新たな流行語を生むこととなった。

さらに、彼女はラジオ日本でレギュラー番組『まさみの素敵な夜に』を持っていたが、番組が打ち切りとなった背景には、スポンサー企業の社長との愛人関係があったという報道があった。この出来事は彼女にとっての新たな苦境を生み出し、社長に対して婚約不履行として訴え、5千万円の慰謝料を要求した。

それでも大林は、1991年と1992年に夫婦関係や加山家との確執を記した書籍を出版するなど、自らの人生を語り続けた。1992年には新たに銀座にクラブ「まこん」をオープンし、1993年には井筒和幸監督によるオリジナルビデオ『雅美のパワー・オブ・ラブ』で主演するなど、タレント活動も続けた。

2009年2月末には銀座のダイニングバー23区を閉店し、経済的には苦境に立たされることもあったが、その後も地元のバーを手伝いながら、2010年には再び銀座にスナック「まこん」をオープン。彼女は初心に返り、自らの名前の由来となる店を再度立ち上げることにした。これまでの波乱万丈な人生を経て、彼女は今もなお生き生きと活動を続けている。

主な出演作品

• - オリジナルビデオ

- 日本一の悪女? 雅美のパワー・オブ・ラブ（1993年）

• - テレビドラマ

- いちばん太鼓（1985年、NHK） - 五條まどか役
- 妻たちの課外授業II（1987年、日本テレビ）

• - ラジオ

- まさみの素敵な夜に（ラジオ日本）

著書

• - 悪い女かしら―私の幸せさがしの旅（イースト・プレス、1991年）
• - 悪い女でごめんね―男と女のふれあいの旅（イースト・プレス、1992年）

大林雅美は、多くの試練を乗り越え自己表現を貫いてきた女性であり、彼女の人生は多くの人々に勇気を与え続けている。

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