大泉東駅

大泉東駅の概要

大泉東駅（おおいずみひがしえき）は、三重県いなべ市員弁町東一色に位置した、三岐鉄道北勢線の駅でした。残念ながら2004年4月1日をもって廃止されました。駅の名前の由来や歴史、駅の構造について詳しく見ていきましょう。

歴史

大泉東駅は、1914年に北勢鉄道の大泉駅として開業し、その後の数十年で数回の名称変更を経ました。1931年には「大泉東駅」と改称され、1944年には三重交通の駅となりました。その後、1965年に近畿日本鉄道と合併され、さらに1978年からは無人駅として運営されるようになりました。1982年には駅舎が取り壊され、2004年にとうとう廃駅となりました。

駅名の由来

駅名は、近くにある大谷神社の伝説に由来しています。神社には清水の湧き出る霊泉があり、これを飲むと万病に効くとされています。このことから地元の人々はこの付近を「大泉」と呼ぶようになりました。駅名も当初は「大泉」とされていましたが、厳密には東一色地区に位置するため、「東」を付けて「大泉東駅」となった経緯があります。

駅構造

大泉東駅は、もともと単式ホーム1面1線を持つ地上駅でした。開業当初は列車行き違い設備を有し、運転間隔は15～30分でしたが、1977年に設備が撤去されたことで、運行間隔は40分に減便されました。駅は廃止直前には、運転が低下したことにより利用者も減少し、特にラッシュ時以外の列車には乗降客がほとんど見られませんでした。

駅が廃止された後、遺構はほとんど消えてしまいましたが、旧ホームの西側には駐輪場の上屋がのこされ、利用者の利便性も考慮されました。この地域では2007年に線形の改良工事が行われ、従来の複雑なカーブを解消しています。

利用状況

大泉東駅は、主に通学や通勤目的の利用が見られました。しかし、朝夕の通勤通学時間帯を含めても利用者は少なく、ラッシュ時以外には乗降客がいないことが多い状態でした。

閉鎖の理由

歴史的に見ても、駅周辺の利用状況は下降していたことが廃駅の一因です。地域の発展と共に交通手段も多様化し、移動の需要が変化していった結果、駅の運営が難しくなっていったと考えられます。

近隣の駅

大泉東駅の隣駅には、北勢線の北大社駅と長宮駅があり、1944年7月1日までは北大社駅との間に大木駅も存在していました。

以上が大泉東駅の歴史と構造、そして利用状況についての概要です。かつての交通の要所だったこの場所も、時代の流れに伴いその役割を終えましたが、その歴史は今でも語られています。

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