大泉音映

有限会社大泉音映

有限会社大泉音映（おおいずみおんえい）は、映画やテレビドラマにおける音響効果制作を主な業務とする日本の企業です。1981年に創立されて以来、数多くの作品に音響効果を提供してきました。

概要・沿革

大泉音映は、1981年に東映大泉撮影所の録音部門で効果技師をしていた阿部作二氏が独立し、東映テレビプロダクションのポストプロダクションとしてスタートしました。当初は単独での活動でしたが、1987年に大野義彦氏、2011年には小川広美氏が加わり、徐々にスタッフが増えていきました。

所属スタッフ

阿部作二

阿部作二は、1950年代から日活で効果マンとしてのキャリアを積み、1960年代に東映大泉撮影所に移籍しました。彼は特にスーパー戦隊シリーズの音響効果で知られ、『バトルフィーバーJ』から『海賊戦隊ゴーカイジャー』に至るまで、全作品を手掛けてきました。彼のスタイルは、独特の効果音を生み出す職人技が高く評価されており、多くのファンに支持されています。様々な音源を駆使し、シンセサイザーを用いた革新的な音作りが特徴であり、晩年にはコンピュータ編集にシフトしましたが、常に現役として活動を続けました。残念ながら2011年に亡くなるまで、その活動は途切れることはありませんでした。

大野義彦

大野義彦は、独立系プロダクションで非商業映画の音響効果に関与した後、1987年に大泉音映に参加しました。阿部とは異なり、彼は金属的で力強いサウンドデザインが得意であり、『超人機メタルダー』から始まるメタルヒーローシリーズや、平成仮面ライダーシリーズなどでその実力が発揮されました。『リバイス』の最終話まで担当し、その後は他のスタッフに引き継がれる形となりました。

小川広美

小川広美は、長年東洋音響で活躍し、特に東宝作品やテレビドラマでの音響制作に成績を残してきました。2009年に阿部氏の助手として活動し、2011年に大泉音映に移籍。その後、阿部の死去後は、スーパー戦隊シリーズの音響担当を引き継ぎました。彼もまた、2019年の『騎士竜戦隊リュウソウジャー』を最後に作品から退くこととなりました。

主な作品

大泉音映が手掛けた作品は多数ありますが、特に有名なのはスーパー戦隊シリーズや仮面ライダーシリーズです。これらの作品では、特色ある音響効果が多くのファンに親しまれています。また、個々のスタッフによる特徴的なサウンドデザインが作品全体の魅力を引き立てています。各シリーズの音響に対するアプローチは異なるものの、共通して高い品質が保たれており、多くの視聴者に印象深い体験を提供し続けているのです。

このように、大泉音映は日本の映像作品において重要な音響効果制作会社として、多くの名作に貢献してきました。その長い歴史の中で培われた技術と信頼のもと、これからも新たな作品への挑戦を続けていくことでしょう。

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