大泊支庁

大泊支庁は、樺太庁に存在した行政区画の一つです。その歴史は、1907年（明治40年）にコルサコフ支庁として発足したことに始まります。当初、樺太島の南東端部を管轄し、ルータカ（留多加）とトンナイチヤ（富内）に出張所が設置されました。

1908年（明治41年）4月には、コルサコフが大泊に改称されたことに伴い、支庁名も大泊支庁に改称されました。翌1909年（明治42年）10月には、長浜（旧称・チピサニ）出張所と大泊出張所が新たに設けられました。しかし、1913年（大正2年）2月には大泊出張所が廃止されています。

1915年（大正4年）6月26日には、「樺太ノ郡町村編制ニ関スル件」（大正4年勅令第101号）が施行され、管内には大泊郡、長浜郡、富内郡、留多加郡が設置されました。これにより、支庁の管轄範囲が明確化されました。1922年（大正11年）10月には、留多加出張所が留多加支庁として分離しましたが、1924年（大正13年）12月25日には留多加支庁が廃止され、再び留多加出張所が設置されました。この間、行政区画の再編が繰り返されたことがわかります。

1929年（昭和4年）7月1日には、富内郡が長浜郡に合併され、行政区画の整理が行われました。そして、1942年（昭和17年）11月、大泊支庁は豊原支庁に統合され、その歴史に幕を閉じました。大泊支庁は、樺太における行政の中心の一つとして、その役割を終えました。

この間、大泊支庁は、樺太の南東部における行政、経済、社会の発展に貢献しました。その変遷は、樺太の歴史における重要な一部であり、当時の社会情勢や行政制度の変化を反映しています。

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