大洞院 (静岡県森町)

大洞院（だいとういん）

大洞院は、静岡県周智郡森町にある曹洞宗の寺院で、橘谷山（きっこくさん）と号します。本尊は麻蒔地蔵菩薩（おまきじぞうぼさつ）です。この寺院は、特に森の石松の墓がある場所として、多くの人々に知られています。

歴史

大洞院の創建は、室町時代の応永18年（1411年）に遡ります。恕仲天誾禅師（じょちゅうてんぎんぜんじ）によって開創され、彼の師である梅山聞本（ばいざんもんぽん）が勧請開山として迎えられました。この二人の禅師の尽力により、大洞院は地域における重要な禅宗寺院としての地位を確立しました。

森の石松

大洞院が特に有名である理由の一つに、森の石松の墓があります。森の石松は、江戸時代末期に活躍した侠客で、清水次郎長の配下として知られています。講談や浪曲、映画などの題材として取り上げられることが多く、その名前は広く日本人に親しまれています。石松は侠客としての生涯を送り、最後は非業の死を遂げましたが、その墓が大洞院に建てられたことで、多くの人々が彼の供養のために訪れるようになりました。石松の墓は、大洞院の境内の中でも特に重要な場所の一つとなっており、訪れる人々に歴史とロマンを感じさせます。

境内

大洞院の境内には、本堂のほか、石松の墓、観音堂、鐘楼などがあります。静寂に包まれた境内は、四季折々の自然に彩られ、訪れる人々の心を癒します。特に秋の紅葉は見事で、多くの観光客が訪れます。

遠州三十三観音霊場

大洞院は、遠州三十三観音霊場の二番札所でもあります。遠州三十三観音霊場は、遠江国（現在の静岡県西部）にある33の観音菩薩を祀る寺院を巡る巡礼路であり、多くの巡礼者が訪れます。大洞院の観音堂には、霊場札所本尊が安置されており、参拝者はここで観音経を唱え、功徳を積むことができます。

アクセス

大洞院へは、公共交通機関を利用する場合、天竜浜名湖鉄道の遠江森駅から徒歩約20分です。また、新東名高速道路の森掛川ICからは車で約10分の距離にあります。駐車場も完備されているため、車でのアクセスも便利です。

まとめ

大洞院は、歴史ある曹洞宗の寺院であり、森の石松の墓があることで知られています。美しい自然に囲まれた境内は、訪れる人々に安らぎを与え、歴史と文化に触れることができる場所です。遠州三十三観音霊場の札所としても知られており、多くの巡礼者が訪れます。森町を訪れた際には、ぜひ大洞院に足を運んでみてください。

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