大澤ちほ

大澤ちほ（1992年2月10日生まれ）は、北海道苫小牧市出身の元アイスホッケー選手です。現役時代は道路建設ペリグリンに所属し、ポジションはFW（ライトウィング）を務めました。彼女は、冬季オリンピックに3度（2014年ソチ、2018年平昌、2022年北京）日本代表として出場した経歴を持ちます。

生い立ちと競技との出会い

大澤選手の父は、元アイスホッケー日本代表の大澤広利であり、親子二代にわたるアイスホッケー選手です。また、弟もU-18およびU-20日本代表に選出されるなど、家族ぐるみでアイスホッケーに深く関わっています。彼女がアイスホッケーを始めたのは6歳の時で、苫小牧東小学校の同好会に所属していました。中学校入学後には、トヨタシグナスに入団し、その後、苫小牧東高校2年生の時に三星ダイトーペリグリン（現：道路建設ペリグリン）に移籍しました。

日本代表としての活躍

高校2年生の時、2008年バンクーバーオリンピック予選で日本代表入りを果たしましたが、本戦への出場は叶いませんでした。2010年4月には苫小牧駒澤大学に進学し、2011年のアジア冬季競技大会（カザフスタン・アルマトイ）では銀メダルを獲得しました。2013年2月には、スロバキアのポプラトで行われたソチオリンピック世界最終予選で、チーム主将としてチームを牽引し、見事五輪出場権を獲得しました。大学卒業後の2014年4月からは、ダイナックスに入社しています。

2015年6月から1年間、アメリカ合衆国のデトロイトに拠点を置く「ビクトリーホンダ」に所属し、海外でのプレーも経験しました。2017年2月に苫小牧市で開催された平昌オリンピック最終予選では、3戦全勝でオリンピック出場への切符を手にしました。

2022年8月1日、自身のツイッターで現役引退を表明し、長年の競技生活に幕を閉じました。

「楽しむ」ことの大切さ

大澤選手は、代表選手の試合や練習は常に苦しいものだと感じていたそうです。しかし、2012年2月から代表コーチを務めたカーラ・マクラウド（元カナダ代表）から「楽しめ」というアドバイスを受け、考え方が大きく変わりました。練習中から笑顔を心がけることで、「いい雰囲気で試合ができて良かった」と語っています。この経験から、アイスホッケー女子代表のニックネームを選手全員で話し合い、「スマイルジャパン」と名付けたそうです。

参考文献
朝日新聞 2013年4月20日朝刊13版 22面

外部リンク
道路建設ペリグリン（大澤ちほ）
* アイスホッケー女子日本代表 選手名鑑（17）大沢 ちほ

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