大澤豊 (映画監督)

大澤豊（おおさわ ゆたか）は、1935年11月15日に生まれ、2020年1月1日に亡くなった日本の映画監督です。群馬県高崎市出身で、群馬県立高崎高等学校、群馬大学教育学部を卒業しました。彼は、自身の会社である有限会社こぶしプロダクションの代表も務めていました。

大澤監督は、太平洋戦争中の疎開を描いた『ボクちゃんの戦場』で、1985年のベルリン国際映画祭児童映画部門で3つの賞を受賞し、国際的な評価を得ました。この作品は、奥田継夫の原作を基に、前田吟や藤田弓子が出演しています。また、1997年には日本映画ペンクラブ賞、2000年には手話をテーマにした映画『アイ・ラヴ・ユー』で日本アカデミー賞特別賞を受賞。2011年には、『いのちの山河〜日本の青空II〜』で岩手県いのちの灯文化賞を受賞するなど、数々の賞に輝いています。

東京都葛飾区に在住していた大澤監督は、晩年、平和運動に深く関わるようになりました。葛飾ビラ配布弾圧事件の救援会である「ビラ配布の自由を守る会」の世話人を務めたり、選挙のたびに日本共産党への支持を表明したりしていました。2017年の衆議院選挙では、俳優の加藤剛やアニメーション映画監督の高畑勲らとともに、著名人67人として共産党への期待を示し、「核兵器禁止条約に署名する国の先頭に立たねばなりません」とコメントを発表しました。

年譜

1958年：独立プロに入社
1960年：助監督に昇進
1978年：『ガキ大将行進曲』で監督デビュー
1981年：こぶしプロダクションを設立
1985年：ベルリン映画祭児童映画部門で国際青少年映画賞を受賞

主な作品

ガキ大将行進曲（1978年）
青葉学園物語（1981年）
ボクちゃんの戦場（1985年）
遥かなる甲子園（1990年）
GAMA 月桃の花（1996年）
金色のクジラ（1996年、原作：岸川悦子、出演：永島暎子・三浦浩一）
アイ・ラヴ・ユー（1999年）
アイ・ラヴ・フレンズ（2001年）
アイ・ラヴ・ピース（2003年）
日本の青空（2007年）
いのちの山河〜日本の青空II〜（2009年、出演：長谷川初範・とよた真帆・加藤剛）

関連項目

今井正：戦後日本映画の左翼ヒューマニズムを代表する監督

外部リンク

こぶしプロダクション公式ホームページ - ウェイバックマシン（2004年7月5日アーカイブ）

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